前回、ブタ (イノシシ) の話題をしたので今回はブタ系UMAを取り上げましょう。
半人半獣の〇〇男 (―man) と呼ばれるUMAは数えきれないほどあり、ほとんどの見慣れた動物は存在するのではないかというほどです。
「〇〇」に入るのは哺乳類だけではなく爬虫類 (トカゲ男)、両生類 (カエル男)、節足動物 (モスマン/蛾男) 等、多岐にわたります。
ではブタは?
というと、当然のように「豚男 (ピッグマン) 」も目撃されています。
(UMAだらけと噂のキャノック・チェイスの森の小道)
(image credit by Wikicommons)
「〇〇男」の多くは北米で、豚男も北米のバーモント州 (ノースフィールド・ピッグマン) やインディアナ州で目撃されていますが、今回紹介するのはイギリス (イングランド)、キャノック・チェイス (Cannock Chase) で目撃されている豚男です。
地理的な差だけではなく名称が同じ (Pigman) だけで全くの別物と考えて差支えありません。
今回紹介する豚男の正式名称は「キャノック・チェイス・ピッグマン」となります
ピッグマンは他の〇〇男がそうであるように、体は人間的で頭部のみが動物、この場合でいうと頭部が豚ということになります。
ほとんどのUMAはただ目撃されるだけですが、この豚男には誕生秘話、というかバックグラウンドが存在します。
第二次大戦直後、というのでおそらく1940年代中ごろから後半にかけてのことでしょう、米英による極秘の科学医療実験が行われたといいます。
人工的に作られた人間と豚のハイブリッドDNAを使い、誘拐してきたと女性に人工授精させるという試み、しかし10ヶ月を経ても子供は生まれずこの実験は失敗したものと結論付けられました。
ところが、、、1年を過ぎたころ妊娠の兆候が見られたのです。
妊娠が著しく遅延していたものの、着々と女性の体内で赤ちゃんは成長していたのです、、、そして無事に「人間」の赤ちゃんを産みました。
但し、その子の吻部 (鼻先) は異様に長く、頭部はどう見ても豚に似ているのです。
どういう経緯を経たのか分かりませんが、この豚の頭部 (と似た外観) を持つ人間は実験室から出ることを許され、醜い自身の顔を見られぬようキャノック・チェイスの森の中に身を潜めているとのこと。
人々が目にしている豚男はまさにこの神をも畏れぬ実験により誕生したものだった、、、
と、これが豚男の悲しきバックグラウンドですが、、、いかがでしょう?
実際、キャノック・チェイスには第二次大戦中、軍事キャンプと捕虜収容所もあったようです。
戦中戦後の捕虜を使った凄惨な人体実験を考慮すれば、こういった豚人間を造ろうとするバカげた実験を行っていたとしても別に不思議ではありません。
但し、それはチャレンジしていたとしても不思議ではない、というだけで当時の技術で豚人間を誕生させた、となると話は違います。
が、取り敢えず、豚人間はこうして生まれたということで、あまり深く追求するのはよしましょう、UMAですしね。
代表的な目撃談を紹介します。
「1993年10月、わたしと妻がキャッスル・リングを散歩していたときのこと、周囲の木々の間から奇妙な音が漏れ聞こえてきました。
どうせ地元のカップルがイチャついているのだろう、そう思ったわたしたちはそそくさとその場を離れ自分たちの車に戻ることにしました。
駐車場へ下りる階段まで来ると、わたしはほんとうに何気なく後ろを振り向きました、、、そこでわたしは人生最大の奇妙な生物を目にすることになりました。
身長は7フィート (約2.1メートル)、首から下だけ見ると人間の男性のようで服すら着ているのですが、頭部は人間にしてはあまりに大き過ぎでしたし、長い鼻先を持っていました。
仰天したわたしたちは足早に階段を降り急いで車に乗り込みました。
するとその刹那、まるで豚が殺されるときに上げるような甲高い鳴き声が響き渡ったのです、本当にわたしたちは肝を冷やしました」
ちなみにキャッスル・リング (Castle Ring) とはキャノック・チェイス南端にあるヒルフォート (鉄器時代の土塁) のことです。
この目撃談はキャノック・チェイスに住むジョン&アン夫妻によるものです。
この話に出てくる怪物が上記の秘密裏に行われた科学実験から生まれた豚男なのでしょうか?
実験によって生まれた年を1948年とすると、目撃時点で45歳前後であり、人間の寿命を基準として考えればまったく問題ありません。
豚の寿命 (20年前後) であればどうあがいても厳しいですが豚男は半人半獣ですからね。
キャノック・チェイス出身の超常現象研究家リー・ブリックリー (Lee Brickley) 氏は自身の著書 "UFO's Werewolves & The Pig-Man: Exposing England's Strangest Location" で豚男について触れており、その中で読者から送られた目撃談を載せています。
ブリックリー氏は豚男の正体のひとつとしてシェイプシフター (Shapeshifter) の可能性を強く示唆しているようです。
シェイプシフターとはいろいろな姿 ― 生物以外にも ― に変身する能力を持つ怪物のことで、アニメやゲームのキャラでは定番なのでみなさんも容易に想像がつくことでしょう。
日本ではもっとも一般層にも浸透しているシェイプシフターの代表格といえば狼男かもしれませんね。
UMAではバウォコジ (ステイトラービル・モンスター) なんかが典型的なシェイプシフターとえいます。
これを言っちゃうとUMAはなんでもシェイプシフターで片付いてしまうので、ここでは悲しきバックグラウンド、DNA実験の産物説を推したいところです。
(参照サイト)
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