2020年5月3日日曜日

英国海軍士官が記録した黒い魔物 ~ プランパー・シー・サーペント

(海軍士官が描いた目撃スケッチ)

■英国海軍士官が記録した黒い魔物 ~ プランパー・シー・サーペント

1847年に建造されたイギリス海軍 (王立海軍) のスループ帆船、HMSプランパー (HMS Plumper)。

1848年の初航海にてこの船に乗船していた海軍士官により謎の生物が目撃されています。

この目撃情報は1849年4月14日付けのイギリスの週刊誌、イラストレイテッド・ロンドン・ニュース (Illustrated London News) 誌に目撃した士官自らが描いたスケッチ (上) と共に目撃証言が掲載されました。


「1848年12月31日の朝、北緯41度13分、西経12度31分、オポルト (ポルトガルの港湾都市) のほぼ真西の地点で、尖った頭部の長く黒い生物がゆっくりと移動しているのを目撃しました、速度は2ノット (時速3.7キロ) ぐらいではなかったかと思います。

水上に現れている部分で背中は20フィート (約6メートル)、わたしが見た限り頭部は6~8フィート (約1.8~2.4メートル) ぐらいに見えました。
背中にはなにやらタテガミのようなものが確認できました。

その生物を見たのはわたしひとりではありません、クジラやアザラシ漁師たちも一緒です。

しかし誰ひとりとしてその生物にほんの僅かでも似ているものを見たことがないと言っていました。

もう少し詳しく調べようと思いましたが、船は6ノット (時速11.1キロ) で運航していたため、距離が開いてしまいそれは叶いませんでした」

目撃者多数のシー・サーペントです。

誇張の多い謎の生物の目撃証言としては非現実的な大きさでもなく、見たままを話しているような感じで信頼できる部類に入るのではないでしょうか。

スケッチで判断すれば典型的な巨大ウナギ (アナゴ) 系シー・サーペントですが、頭部の形状やタテガミ (おそらく背ビレ) といった目撃証言から判断するとリュウグウノツカイ  (Regalecus glesne) のほうが近いような気がします。

体色の「黒」というのがリュウグウノツカイを感じさせませんが、目撃した時間が朝とはいえ生物との距離もあり、また天候が悪かったり逆光気味であればシルエットでしか判断できず黒っぽい体色に見たた可能性は考えられます。


(関連記事)

 ポーランド王に謁見した謎の司教と魚のハイブリッド生物 ~ ビショップ・フィッシュ

目撃が集中した実在するシーサーペント ~ モートン・ベイ・サーペント









 正体は超巨大ウナギか? ~ オウ湖の怪物


 1922年、群衆が見た怪生物 ~ リムリック・シー・モンスター






 聖なる魚は3メートルに育つ ~ オヒョウ

2 件のコメント:

  1. リュウグウノツカイは水面より上に頭部を出すことがあるのかな?マンボウ見たいに跳ねるようにはおもえないが。

    返信削除
  2. 表層に来ること自体が少ないですが、そんな少ないサンプル数でも頭を水面から出して泳いでいるのがいくつか撮影されていますので、頭を完全に出すことはないと思いますが確認できる程度には出すと思います。

    返信削除