2024年3月22日金曜日

懸賞金をかけられたペピン湖の怪物 ~ ペピー


■懸賞金をかけられたペピン湖の怪物 ~ ペピー

アメリカ、ウィスコンシン州とミネソタ州にまたがるとても細長い形状の湖、ペピン湖 (Lake Pepin)。

この湖の名は17世紀、フランス人探検家ジーン・ペピン (Jean Pepin) がこの湖の近くに定住したことに由来します。

今回はこの湖に生息するというペピン湖の怪物 (Lake Pepin monster) ことペピー (Pepie) を紹介します。

この湖も他のアメリカの大きな湖と同じく、非常に危険で獰猛な怪物が潜んでいるという伝説があります。

湖の近くに住むダコタ族 (Dakota) は水辺をカヌーで移動していますが、ペピン湖を渡るときだけは怪物の襲撃に耐えうる分厚い船底の船に乗り換えているほどでした。

ペピーが伝説から抜け出したのは1871年4月28日のことです。

この日初めてペピーはヨーロッパの移民たちの前に姿を現しました。

但し記録が古いせいか「その赤い目は催眠効果を持ち、悪魔のような頭部をしていた」という訳の分からない表現で、まだまだ伝説から完全には抜け出ていないようです。

その後、地元住民を中心にそれなりの目撃情報や噂はあったのですが、決め手になるような目撃情報がなかったせいか次第にペピーの存在の影は薄くなります。

しかしレイク・ペピン・パドルボート社の元オーナーで、このペピン湖のあるレイク・シティの観光業界に多大な貢献をしてきた地元の名士、ラリー・ニールソン (Larry Neilson) さんがペピーを目撃したことでこの生物に一気に注目が集まることになります。

「それはそれは奇妙な光景でした。

われわれは暫くの間、そうですね15分ほども眺めていたんですが、一体それがなんなのか皆目見当がつきませんでしたよ。

つまりですね、ペピン湖には今後どんなことが起こるかなんて誰にも想像できないということです。

ここには昔からなにか不思議な生き物が棲んでるって、ずっと言われてきましたから」

二―ルソンさんはペピーの決定的な写真を撮影するか、もしくはその存在を証明するものを提示した人に5万ドルを報酬とすることを発表しました。

しかしその後もボートに乗った人々がペピーの体当たりを受け今にも沈没しそうになる事件もありましたが、その姿を見るものはなかなか現れませんでした。

そんな中、1987年、友人とこの湖に釣りに来ていたスティーブ・レイモンド (Steve Raymond) さんがペピーを目撃することになります。

「はじめその存在に気付いたとき、流木かなにかが浮かんでいるものと思いましたが、どうやらそうではなさそうでした。

少し近づいて観察するとそいつは水面から出ている部分だけで20フィート (約6メートル) はあったんです。

体は緑がかっていましたが、一部は黄色でした」

写真を撮ることに成功はしていませんから、二―ルソンさんの報奨金を受け取ることはできませんでしたが、それでも今までで最も具体的なペピーの目撃情報となりました。

二―ルソンさんの目撃情報を含め、ペピーのその姿は細長い巨大海蛇タイプ、つまりレイク・サーペントタイプと考えられています。

多くの魚類が生息し釣り客も多いこの湖ですから巨大化した魚類がその正体としては一番可能性が高いでしょう。

肌の色は黒、もしくはレイモンドさんの言うような緑でもしかすると黄色の斑点があるかもしれません。

報奨金の出資者である二―ルソンさんはいいます。

「つまりはですね、わたしが言いたいのはこの報奨金を獲得するためにもペピン湖に訪れる際は是非ともカメラをご持参願いたい、ということです。

そうすればペピーの撮影に成功するかもしれませんし、それがもし叶わなかったとして、、、そうですね、最悪でも皆さん方は世界で最も美しいペピン湖の風景を撮影できるのですから」

さすが地元の名士らしく、レイク・シティの魅力を語り話を締めています。

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