■世界最大のヒキガエルがオーストラリアで発見される ~ トージラ
オーストラリアのクイーンズランド州で巨大なヒキガエルが捕獲されました。
発見したのはパトロール中のパークレンジャーたち、ゴジラ級のヒキガエル (toad) ということでトージラ (Toadzilla) と名付けました。
重さなんと2.7キロ、ヒキガエル史上最高とも。
このヒキガエルはおそらくオオヒキガエル (Rhinella marina, 旧 Bufo marinus) でありオーストラリアの在来種ではありません、つまり外来種です。
オオヒキガエルは動くものなら何でも食べる!ぐらい獰猛で、「農園の害虫駆除に最適」との評判から19世紀初頭、世界中に導入されました。
オーストラリアもその誘惑に抗えず1935年に100匹ほど導入、天敵のいない楽園に連れてこられたオオヒキガエルは増える増える、瞬く間に増殖し現在では推定15億匹ともいわれています。
オオヒキガエルに「こっちが害虫、食べて良しッ!こっちは在来種だからスルー」なんてファンタジーが通用するわけもなく、オーストラリアの生態系をぶち壊す張本人となってしまいました。
ところでカエルのことをフロッグ (frog) とはいわずトード (toad) と呼ぶことに「?」と思っている人もいるかもしれません。
日本語でフロッグは「カエル」、トードは「ヒキガエル」です。
日本では通常、カエルもヒキガエルもどちらも「カエル」と呼んで特に呼び分けることはありませんが、欧米では「一応」使い分けています。
厳密にはフロッグ (フロッグはヒキガエルを含むカエルの総称) の中のヒキガエル科 (Bufonidae) だけをトードと呼びますが、実際はフロッグとヒキガエルを別物として呼んでいることが多いように感じます。
「一般的に」ヒキガエルはずんぐりとし体型、カエルと比べ体に比して相対的に足が短く、それ故ジャンプは苦手、歩き回ることを好みます。
鼻先はカエルより丸みを帯び、体にはイボ状の突起があることが多く皮膚は皮のような質感で乾いており毒を分泌します。
また、ヒキガエルはカエルよりも体が大きいとも言われていますがそんなことはなく、世界最大のゴライアスガエル (Conraua goliath) はトードではなくフロッグです。
体長・体重共 (3キロ超、30センチ超) に今回発見された「トージラ」よりも大きいです。
というわけでトードとフロッグの使い分けは見た目ではあまりうまくいかず、実際トードと命名されながらトード (ヒキガエル科) でないカエルもたくさんいます。
あ、そうそう、話を戻しましょう。
トージラはどうなったか、気になっている人も多いはずです。
もちろん動物に優しいオーストラリアです、自然に還してあげました、、、とは行きませんでした。
害虫駆除として導入されたオオヒキガエルは自らが害獣となって久しく、今回の世界最大のヒキガエル、トージラとて例外ではありません。
パークレンジャーはトージラを自然に還すことはせず捕獲、見世物として展示物されることになった、、、すら叶わず、殺処分されたということです。
どうせもう駆除不可能なほど増えているのだから、世界最大のヒキガエル1匹ぐらいせめて「外来種」として展示すりゃいいのに、なんて部外者の自分は思ってしまいました。
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>日本語でフロッグは「カエル」、トードは「ヒキガエル」
返信削除今日初めて知った知識でした