2019年12月27日金曜日

はりつけ専門!拷問植物 ~ ロリドゥラ


■はりつけ専門!拷問植物 ~ ロリドゥラ

ロリドゥラ (Roridula) は南アフリカ共和国のケープに自生する"半"食虫植物です。

ロリドゥラ・ゴルゴニアス (Roridula gorgonias) と ロリドゥラ・デンタタ (Roridula dentata) の2種のみ知られています。

細長い葉全体からびっしりと腺毛が生えており、この腺毛から属名の由来 (ラテン語で「結露」の意) にもなっている粘液を分泌します。

この腺毛、よく見ると3種類の長さ (ロング・ミディアム・ショート) があり、それぞれに役割があります。

何も知らずにこの葉の上に乗ってしまった昆虫は、まずは粘着性が弱い代わりにもっとも長い腺毛 (ロング) で自由を奪われ、ロングから逃れようともがけばもがくほど粘着力の高いミディアムとショートによって葉に固定されてしまいます。

(ロリドゥラに捕獲されたハエ)
(image credit by YouTube )

粘着力はかなり強く、ハエのような小型のものからスズメバチのような大型種まで捕らえることが出来ます。

ロリドゥラ・ゴルゴニアスゴルゴン・プラント (Gorgon plant) とも呼ばれ、おそらくこの種小名はギリシャ神話のゴルゴンから来ていると思われます。

これは粘着性の腺毛をゴルゴンのヘビの髪の毛に、昆虫を固定してしまう様 (さま) をゴルゴンが見たものを石化させてしまう様に例えたのではないかと思われます。

ちなみに昆虫が潤沢な場所ではひとつのロリドゥラに数え切れないほどの昆虫が貼り付いています。

ここまでだとよくある食虫植物で、特に同地域に生息する食虫植物アフリカナガバノモウセンゴケ (Drosera capensis) とまったく同じといっても過言ではありません。

(アフリカナガバノモウセンゴケについてはこちらの記事を参照ください)

しかし、ロリドゥラはアフリカナガバノモウセンゴケとまったく違う特性を持っています。

というのも、ロリドゥラにはこれら昆虫を直接分解して消化する能力がないからです (プロテアーゼをもたないため)。

捕らえたはいいが、さてここからどうするか?

この捕らえた昆虫たちを代わりに消化してくれるのが共生関係にあるカメムシパメリデア・ロリドゥレ (Pameridea roridulae) です。

(パメリデアの一種)
(image credit by YouTube )

パメリデアは体長はわずか数ミリ程度、からだも細く到底自分の力では捕まえることが出来ない自身の体よりも大きな昆虫たちをロリドゥラが固定しておいてくれるおかげで「ノーリスク」で「新鮮なまま」食べることが出来ます。

パメリデアはロリドゥラに代わって捕らえられた昆虫を食べ、ロリドゥラの葉の上で排泄します。

この排泄物の栄養をロリドゥラは葉から吸収するという仕掛けになっています。

アフリカナガバノモウセンゴケと拷問アリことアロメルス・デケマルティクラトゥスをミックスした感じです。

(拷問アリについてはこちらの記事を参照ください)

これがロリドゥラが半食虫植物と呼ばれるゆえんです。

それはそうと、パメリデアたちはロリドゥラの粘液にくっついてしまわないのか?という疑問があるでしょう。

パメリデアはロリドゥラの粘液に巻き込まれない油脂に覆われた特注の毛を足に生やしており、これのおかげで自身のクチクラ (外皮) とロリドゥラの粘液が直接触れない仕様になっているためロリドゥラ上を自由に歩き回ることが出来るというわけです。

(参照サイト)
Wikiwand

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