2019年11月7日木曜日

目撃者多数 ~ 牛を食べる木


■目撃者多数 ~ 牛を食べる木

食虫植物は主に昆虫を食べますが、大きい種では小型の哺乳類や爬虫類なども犠牲になることがあります。

とはいえ、人間はもちろんのこと20センチ、30センチを超える哺乳類を能動的に捕獲する植物は存在しません。

以前に紹介したライオンゴロシやヒツジを食べる木は能動的ではありませんが、「大型哺乳類を栄養源とする」という点では決して嘘ではありません。

そんな中、インドで「カウ・イーティング・トゥリー (cow-eating tree)」、つまり「牛を食べる木」が目撃されました。

存在するとは到底信じがたいこの植物ですが、興味深いのは、これが21世紀というごく最近の事象である上、複数の目撃者がいたということです。

(image credit by Anomalies)

この「牛を食べる木」が目撃されたのは2007年10月18日、インドのカルナータカ州 (Karnataka) のアピナンガディー市 (Uppinangady) から30キロの地点です。

プシュパラサ (Pushpalatha) という若い女性が買い物に行くため森を抜けようと歩いていたところ、その場面に出くわしたといいます。

牛の尾と後ろ足が木に「捕まれて」いるところを。

牛は木から逃れようとしていましたが、木は決して牛を放そうとせず木自身に引き戻していたといいます。

プシュパラサは母親を呼びに慌てて家に戻り、ふたりでその場に戻りました。

母親は娘に決してその邪悪な木を触れないよう警告したといいます。

近くで仕事をしていたヴァサンナ (Vasanna) は騒ぎを聞きつけ、持っていた斧で木の枝を切り刻み牛を開放するのに成功しました。

最後の最後までその木は牛を放そうとはしなかったといいます。

放牧中に被害にあった牛の所有者であるアナンダ・ゴウダ (Ananda Gowda) によれば、そのような木は「ピリマラ (Pili Mara)」と呼ばれているそうです。

別の村人は30年ほど前に雌牛が木に捕らえられる同様の事件があったことを思い出し、その木は「サラリ (Sarali)」という木で、今回のものとは異なる種類の木だといいます。

つまりカウ・イーティング・トゥリーは特定の種を指す言葉ではなく、なにか邪悪なものが宿ったことによりピリマラになると信じられているようです。

しかし事実はシンプルかもしれません。

たまたま木の枝に尾を引っ掛けてしまった牛が、逃れようと後ろ足でその木を蹴った際に今度は後ろ足まで枝に絡まり、もがき苦しんでいるところをプシュパラサが目撃し、大事になったのではないか?

木は決して大木ではなかったといい、牛が逃れようとすると木はしなり、しなった木が元に戻ろうとする動きを「木が牛をつかんで引き戻している」ように見えたのかもしれません。

木が牛を捕らえているように見えるのは「牛を食べる木」という存在が潜在意識にあることが前提条件のような気がします。

もちろん目撃者はそれがピリマラであることに疑いを持ちません。

これを事実 (ピリマラが存在する) と捕らえるか、上記のような潜在意識から来る勘違いではないかと捕らえるかは人それぞれです。

しかし、信じがたい伝承や伝説というのは意外とその始まりはシンプルなものかもしれません。

なぜなら今回の件に関しても「牛が木に引っかかった」だけかもしれないのに「牛を食べようとした (もしくは「食べた」) 木」と後世に伝わってしまうのですから

(参照サイト)
Anomalies





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