■3メートルの超巨大類人猿 ~ ギガントピテクス
UMA界においてギガントピテクス (Gigantopithecus) の役割は非常に大きいものとなっています。
というのも、獣人系、いわゆるヒューマノイドに分類されるUMAは数多く、代表的なものでも北米のビッグフットをはじめ、ヒマラヤのイエティ (雪男)、中国のイエレン (野人)、オーストラリアのヨーウィ等、世界中いたるところで目撃されており、かつ概ね、人類よりもひと回りもふた回りも大柄なものが報告されていいることから、それらの正体に必ずといっていいほど、このギガントピテクスが登場するからです。
とはいえ、ギガントピテクスは化石が見つかっており、その存在は上記UMAとは異なり疑いようのないものですが、非常に謎多き類人猿です。
現時点で発見されているギガントピテクスの化石は歯と下顎が数個、その全体像を知るにはあまりに情報が少なすぎるからです。
しかし、それらの骨がとてつもない大きさをしていることから、とにかく体の大きな類人猿だったであろうと推測されており、一説には身長3メートル前後、体重500キロほどだったのではないと見積もられています。
これについても異論はあり、単に頭部が大きいだけで2メートルぐらいしかなかった、もしくは現在のゴリラと大して変わらなかった等、手がかりの少なさから研究者によって見積もられる大きさもばらばらです。
個人的には3メートル説を推したいところです。
なお、ギガントピテクスの生息地域は主に東南アジア、雑食性だったものの、概ね草食性だったものと考えられています。
冒頭のUMAの正体として頻繁に取り上げられるものの、残念ながらおそらくはゴリラやオランウータンのように前肢をついた四足歩行をしていたと考えられており直立二足歩行するUMAの正体としては現時点では劣勢です。
ただし少数意見ながら直立二足歩行を支持する科学者も存在します。
もし3メートルもあったとしたら、そんな向かうところ敵なしと思える類人猿がどうして滅んだのだろう?と疑問に思うかもしれません。
確かに類人猿同士の腕力だけのタイマン勝負であれば無双するほど強かったと推測できますが、実際のところ腕力だけで生き残れるほど自然界は甘くありません。
類人猿同士での戦いでは、腕力よりむしろ知力に勝るほうが圧倒的に有利ですし、ギガントピテクスは体が大きいだけで狩られる側だったかもしれません。
また、大型化してしまった動物の末路として、気候変動による環境の変化に対処できなくなってしまったとも考えられます。
現在のところ、ギガントピテクスは3種 (G. blacki (ギガントピテクス・ブラッキー), G. bilaspurensis (ギガントピテクス・ビラスプレンシス), G. giganteus (ギガントピテクス・ギガンテウス)) 知られています。
余談ですが、オーストラリアの未確認動物学者、レックス・ギルロイ氏は無謀ながら、オーストラリアに渡った (であろう) ギガントピテクスに ギガントピテクス・オーストラリス (Gigantopithecus australis) という学名を与え、4種目のギガントピテクスを提唱しています。
もちろん、誰にも相手にされていませんが、この4種目のギガントピテクスこそオーストラリアで目撃される獣人ヨーウィの正体と主張しています。
(関連記事)
0 件のコメント:
コメントを投稿