プルモノスコルピウス・キルクトネンシス (Pulmonoscorpius kirktonensis) は巨大無脊椎動物の時代、石炭紀に生息した陸生の巨大サソリです。
現世最大のサソリはダイオウサソリ (Pandinus imperator) の体長20センチですが、プルモノスコルピウスは全長70センチもありました。
サソリではないものの「サソリ」と名が付くものでは、海生のウミサソリ、ヤエケロプテルス・レナニエ (jaekelopterus rhenaniae) の2.6メートルと比較すると分が悪いですが、純正の陸生サソリとしては史上最大です。
サソリといえばやはり気になるのはその毒。
もちろん、どれほど毒性が強かったかは知る由もありませんが、現世のサソリの場合、尾の太さに対し相対的にハサミの大きさが小さいほど毒性が強いといわれています。
ブラジリアン・イエロー・スコーピオン (brazilian yellow scorpion)、キイロオブトサソリ (yellow fat-tailed scorpion) なんかが現世最強の毒サソリといわれていますが、どちらもハサミはわりと小さめです。
プルモノスコルピウスも割とハサミが小さめに復元されている上、この時代 (石炭紀) の巨大な節足動物たちと対峙しなければならなかったことを考えると、強力な毒を持っていたと考えるほうが理にかなってはいます。
(参照サイト)
PREHISTORIC WILDLIFE
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シルル紀のブロントスコルピオはハサミだけで10cm、推定全長は94cmあったようです。(ただ、普通のサソリ類ではあったものの水棲だったらしい)
返信削除また、石炭紀からもギガントスコルピオという種が見つかっていて、推定90cmあったと言われていますが、プルモノに比べたら正確ではないかもしれません。
Brontoscorpio anglicusは水生サソリとしてそのうち取り上げる予定です。ギガントスコルピオは知らなかったので調べてみます。情報ありがとうございます。
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