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2025年2月22日土曜日

何世紀にもわたり目撃が続くシベリアの獣人 ~ チュチュナー


■シベリアの獣人 ~ チュチュナー

ロシアの獣人と言えばアルマス (アルマスティ) が最も有名かと思いますが、広い国土を持ち他にもいくつかの獣人が伝えられます。

厳寒のシベリアにも獣人の目撃があり、チュチュナー/チュチュナア (Chuchunaa) やメチェニー (Mecheny) 等の報告があります (メチェニーはチュチュナーの一種という考え方もあります)。

今回はチュチュナーを紹介しましょう。

チュチュナーはチュチュニャ (Chuchunya) とも呼ばれ、イエティのアメリカでの呼称、アボミナブル・スノーマン (Abominable snowman) 的にシベリアン・スノーマン (Siberian Snowman) と呼ばれる場合もあります。

特にロシア北東のヤクート (現サハ共和国) で目撃があり、身長は7フィート (約2.1メートル)、黒っぽい毛皮で全身を纏 (まと) い、広い肩幅を持ち、頭部と体の境目が不明瞭、つまり首に該当する部分がはっきりしないということで、その大雑把な特徴だけを聞くと典型的な獣人の姿が思い浮かびます。

しかしチュチュナーはビッグフット的 (ゴリラ的・ギガントぴ手クス的) なタイプというよりはより人に近い、つまりヒト属 (Homo) 的なタイプと考えられており、全身を覆う毛皮も自前のものではなく、トナカイ等の狩った獲物の毛皮を纏っているとの説もあります。

また、チュチュナーが会話をしているのも目撃されており、それは人間たちが動物たちのコミュニケーションをただの鳴き声に聞こえてしまうのとは異なり、人間たちが知らない未知の言語を操っているように聞こえるといいます。

また彼らは肉食性で、人間を襲って食べるという情報もあります。

いずれにしても毛皮を纏ったり言語を操るといったことから、ヒト属である可能性が高く、チュチュナーの正体としてネアンデルタール人 (Homo neanderthalensis) 生存説が唱えられる場合があります。

また、チュチュナーの研究していた地質学者ピョートル・ドラベルト教授 (Prof. P. Dravert) はチュチュナーをヒト属と信じて疑わず、チュチュナーに対する蛮行 (狩猟等) は即刻止めさせるべきと1930年代、政府 (当時はソ連) に進言したといいます。

ドラベルト教授の名はチュチュナーの話では常にセットで語られることもあり、そもそもこの人物、実在するのか?という疑問もあると思いますが、実在する人物です。

元々は詩人であり、後に地質学者となったことから、一般的に地質学者・鉱物学者にして詩人として知られています。

その他にも地理学者、民族学者、植物学者、考古学者といった肩書を持ち、詩人として詩集を、そして科学者として科学論文を多数残しています。

科学者にして詩人という異色の肩書を持つ人物ですが、民俗学者の顔を持ち合わせることからチュチュナーに関する人道的な発言も残しているのでしょう。

ドラベルト教授はチュチュナーをヒト属として考えていたのは、おそらくオカルト的にネアンデルタール人、つまりホモ・ネアンデルターレンシスの生き残りと考えていたのではなく、我々と全く同じ人類、ホモ・サピエンス (Homo sapiens) と考えていたに違いありません。

ネアンデルタール人の生き残り説以前に、世界の獣人の中には実はその正体が未開の少数民族であったりする場合もあり、チュチュナーという呼び名も少数民族に対する蔑称 (べっしょう) である可能性も否定できません。

ドラベルト教授はチュチュナーを少数民族とみなし、少数民族への虐待と考えていたのではないでしょうか。

さてチュチュナーの話に戻りましょう。

その後チュチュナーはどうなったのか?

何世紀にも渡って伝えられてきた伝説の人類チュチュナーですが1970~1980年代を境に目撃情報は絶え、おそらく絶滅してしまったか、それとも人類が追ってこない更に北方へと移動したものと考えられています。


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