■パイナップルを好むガイアナの未確認イヌ科動物 ~ イウォロ
アビサル・レインボー・ガーの記事で一度だけ触れたアメリカ、ニューヨーク生まれのナチュラリストにして探検家、鳥類学者、海洋生物学者、昆虫学者、と多くの肩書を持つ生物学者のウィリアム・ビービ (William Beebe) 氏。
彼はあらゆる生物に精通していましたが、彼が目撃し記録している生物の中には現在でも確認できていない動物、つまり現時点でUMAであるものがいくつも含まれています。
先に挙げたアビサル・レインボー・ガーもそのひとつですが、今回はその中からガイアナ共和国で目撃したイウォロ (Iworo)、イヌ科のUMAを紹介します。
イヌ科のUMAはそのほとんどがオオカミタイプなのに対し、イウォロの正体はオオカミとは考えられておらずその点ではなかなか珍しいUMAといえます。
イウォロはカニクイイヌ (カニクイギツネ, Cerdocyon thous) やヤブイヌ (Speothos venaticus) に似ているものの一回り大きく、なによりもユニークな特性は彼らが「無類のパイナップル好き」という点です。
(カニクイイヌ)
(image credit by Wikicommons)
カニクイイヌは「蟹食い」の名を持つほどカニの依存度が高いわけではなく、昆虫、小型のカメ、トカゲ等の爬虫類、屍肉 (腐肉)、果物等々、なんでも食べます。
この名は氾濫原が形成されるとそこで容易に捕まえられるカニを食べまくっていたことに由来するといいます。
一方ヤブイヌは完全な肉食で群れで狩りをし、時には自分たちよりはるかに大きいイノシシに酷似したペッカリー (Tayassuidae) を狩ることもあります。
ヤブイヌは論外ですが、カニクイイヌを誤認した可能性はゼロではないでしょう。
しかしビービ氏はカニクイイヌももちろん知っておりイウォロとは異なる生物と断言しています。
イウォロはオオカミのような遠吠えにも似た鳴き声をもつといい、主食のパイナップルが見つからないと嘆いて鳴くといいます。
ビービ氏は友人のクリストファー・デイビス (Christopher Davis) 氏とイウォロを目撃したといい、イウォロはパイナップルを見つけることができずその独特の声で鳴いていたといいます。
(タイラ)
(image credit by Wikicommons)
そしてもうひとつ、可能性は低いですが個人的にイタチ科のタイラ (Eira barbara) も候補に挙げておきたいと思います。
雑食ですがなんといってもパイナップルを好み、イタチ科としては大柄でやや体高のあることから奇妙なイヌ科生物に映った可能性はあります。
(参照サイト)
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ここの記事を読んでるとUMA以外でも、まだまだ知らない動植物が沢山あるものだなーと思わされます
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