このブログを検索

2024年8月2日金曜日

最も有名な狼男 ~ ブレイ・ロードの野獣 (シャギー)


■最も有名な狼男 ~ ブレイロードの野獣

今回は、アメリカ、ウィスコンシン州エルクホーン (Elkhorn) のUMA、ブレイ・ロードの野獣 (Beast of Bray Road) です。

おそらく日本のUMA本でシャギーと呼ばれているものと同一と思われます。

ブレイ・ロードの野獣が英語圏でシャギーと呼ばれているのは個人的には確認できておらず、推測でしかありませんが、このUMAの特徴である「毛むくじゃら」の意味のシャギー (shaggy) をUMAの名前と勘違いしたのでは?と個人的には思っています。(違ったらごめんなさい)

(日本のUMA本でシャギーといえばこの画像、ブレイ・ロードの野獣の目撃者のひとりマーク・シャッケルマンの目撃証言による画像です)

さて、ブレイ・ロードの野獣を見ていきましょう。

1930年代からその存在は知られるものの、目撃が多発し始めたのは1980年代以降、一般的にはその姿は大きなオオカミに似ているといわれるものの、二足歩行も可能、ビッグフットに似ている、といった目撃情報も含まれます。

体長 (もしくは身長) は6~7フィート (約1.8~2.1メートル)、全身長い毛で覆われているものの、二足歩行 (もしくは二足立ち) の目撃があることからも分かる通り狼男的で特に体は人間に似ているともいわれます。

数ある狼男の中でも、狼男としては全米で最も有名で、ブレイ・ロードの野獣を題材に映画化されているほどの知名度を誇ります。

1980年代、ある女性が夜間にブレイ・ロードを走行している際、なにかに接触したため車を停め調べようとドアを開けると、赤い目をしたオオカミに似た生物が車に乗り込むと、ひと暴れして出て行ったというものもあります。

人間に危害を加えた、というものはあまり聞きませんが、エルクホーンでは家畜や野生動物の惨殺死体が散見されることもブレイ・ロードの野獣に紐づけられています。

実際、ロードキル (車にはねられた死んだ動物) の動物を食べているところを目撃されたこともあります。

日本ではUMA本や日本のUMAサイトの影響からでしょう、1993年10月31日のドリス・ギプソン (Doris Gipson) の目撃談がもっとも有名です。

霧深い夜にブレイ・ロードを車で運転していた彼女は道路に倒れていたなにか (もしくは道路を横切ろうとした小動物を) 轢いた感触があり、しかも車体の下に巻き込まれたままのように感じたため、引いたと思われた場所から十数メートル過ぎたあたりで車を停めその正体を確認しようとしました。

するとロードキルであるどころか、彼女よりも大柄な毛むくじゃらな怪物が彼女めがけて真っすぐに走ってきたといい、ギプソンさんは急いで車に戻りアクセルを踏んで急いで逃げ帰ったといいます。

ではその正体は?

この二足歩行 (狼男)、四足歩行 (巨大なオオカミ)、ビッグフット的 (類人猿)、は相互にあまり似ておらず、異なる生物の目撃が一つの生物に集約された典型的なハイブリッド化に思われます。

既知生物の誤認としてもっともあり得そうなのは、この地域であまり一般的でないハイイロオオカミ (Canis lupus) でしょう。

この地域ではごくまれに出没するということから見慣れない動物をUMAとして認識してしまった可能性は大いに考えられます。

また、狼男とビッグフットはいずれも二足歩行もしくは二足立ちした野生動物が候補になり、大きさからもクマ一択です。

(アメリカクロクマ)
(image credit by Wikicommons)

その中でもウィスコンシン州はアメリカクロクマ (Ursus americanus) が多いため、この生物の可能性が高いといえます。

クマが二足立ちしたところで狼男に見えるか?という疑問に対しては、目撃の多くがほぼ夜間に集中していることから、はっきりとその姿を確認できていないことによる誤認の可能性が考えられます。

それに加え、この地域の人々には民間伝承として狼男的な姿をした「ブレイ・ロードの野獣」なる生物が存在するとの先入観を持っていることも誤認を増長させる原因になっているかもしれません。

また、ビッグフットやチュパカブラ等のUMA騒ぎを引き起こす野生動物は皮膚病 (疥癬) により毛が抜け落ちてしまったものも多く含まれ、特にクマの毛が抜け落ちてしまうと全く異なる生物に見えます。

疥癬により栄養失調となり末期はやせ細ってしまうため、二足立ちするとオオカミが立ち上がっている、つまり狼男のように見えるかもしれませんね。





0 件のコメント:

コメントを投稿