2019年10月26日土曜日

小鳥と一緒にハチミツ狩り ~ ラーテル (ミツアナグマ)


■小鳥と一緒にハチミツ狩り ~ ラーテル (ミツアナグマ)

ラーテル (Mellivora capensis) とは中東からアフリカにかけて生息するイタチ科の動物で、英名ハニー・バッジャー (Honey badger) を直訳し日本では「ミツアナグマ」と呼ばれます。

体長は60~80センチ、大きい個体で1メートルを超す程度、まるで白い帽子をかぶっているような、白黒のツートンカラーが特徴です。

イタチ科の動物はその愛らしいルックスとは裏腹に気性の激しいものが多いですが、ラーテルはその中でも最高峰の存在です。

自分の進路方向にたとえライオンなどの大型の猛獣がいたとしても迂回せず、そのまま突っ込んでいきます。

強気でいられる理由はおなかを除くほぼ全身にまとった分厚い毛皮で、猛獣の爪や牙すらほとんど通さないといわれています。

ヘビの毒にも耐性があるため毒蛇に対してもひるみませんが、咬まれると死にはしないものの全身に毒が回り気絶してしまいます。


果物や野菜といった植物から、屍肉からネズミやトカゲ、ヘビ、ウサギ、カメなどなど、ありとあらゆるものを食べる悪食ラーテルですが、そんな中でもハチミツが大好物で、上記の通り「ミツアナグマ」なる別称を持ちます。

しかし、ラーテルはハチミツは好きでも、蜂の巣を見つける能力は長けていません。

一方、蜂の巣を見つける能力を有するキツツキの仲間、ミツオシエがいます。

しかし、ミツオシエは蜂の巣を見つけることは出来ても、蜂の巣を攻略する能力には長けていません。

そこでこの両者はお互いの長所と短所を補う形でタッグを組むのです。

ミツオシエは、蜂の巣を見つけると、ラーテルにこのお得情報を伝えるため、低空飛行し大声で鳴きながらラーテルの周りを飛び回ります。

共生関係にあるミツオシエなのでラーテルは襲いません、といいたいところですが、悪食なのでパートナーすら食べようとします。

ミツオシエはこの危険極まりない友人を先導し、蜂の巣まで連れて行きます。


ラーテルに蜂の巣の場所さえ伝えればOK、ミツオシエは近くの木の枝にでも止まり、あとはラーテルの奮闘を見守るだけです。

ここからがラーテルの出番です。

ラーテルはなんら工夫することなく、数百匹のミツバチがうごめく蜂の巣に正面突破を挑みます。

さすが無敵の毛皮、といいたいところですが、顔面付近にその恩恵はありません。

実際、ラーテルは顔面を刺されまくるので、その痛みに七転八倒しながら、何度も何度も蜂の巣に向かって攻撃を仕掛けることになります。

刺され過ぎて命を落とすこともまれにあるとか。

蜂の巣の奪取に成功すると、がさつに食べまくり、汚く食い散らかした残骸を残してどっかに行ってしまいます。

ラーテルの食い散らかした残骸の周りには、もう怖いラーテルもミツバチもいません。

ミツオシエはのんびりとご馳走にありつけます。

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