■スウェーデンの湖にクジラ並みの魚がいる? ~ ミーレフォン湖のクジラウオ
19世紀の半ばから怪物の噂があったスウェーデン最南部のスコーネ県 (Skåne län) にある小さな湖、ミーレフォン湖 (Lake Myllesjön)
ことが大きく動いたのは1920年代に起きたサイクリングをしていた男性によって目撃された「生きた丸太」事件。
はじめかれは湖の真ん中に丸太が浮いていると思ったものの突然それは動き出し、暫くの間暴れて湖中に消えたといいます。
ほぼ時を同じくして、この湖で巨大なヒレを持つ魚が目撃されました。
おそらく背ビレのことを指していると思われますが、目撃者はそれが規格外に大きいパイク (カワカマス) に違いないと結論付けました。
ノーザンパイク (Esox lucius) は50センチ前後に成長する巨大なパイクですが、ときに1.5メートル、25キロに達し、淡水系UMAの候補として頻繁に登場します。
しかしこの時ミーレフォン湖の怪物としてパイク説はそれほど賛同を得ることはなかったといいます。
というのもその後相次いで目撃される怪物はパイクをはるかにしのぐ大きさをしていたからです。
かといってネッシーをはじめとする絶滅した巨大海生爬虫類のような姿をしていたわけではありません。
湖に注目が集まり始めると目撃情報は爆発的に上昇し、地元の漁師が網を壊された、といった巨大魚の存在を間接的に照明するものまで伝えられるようになります。
そしてついにははっきりと「クジラ」に似た生物を見たというものまで出てきました。
とにかく巨大な「魚」だと考えられ、いつしか「ミーレフォン湖のクジラウオ (whale-fish of Lake Myllesjön)」と呼ばれるようになります。
この呼び名は、ジンベエザメ (Rhincodon typus) の英名ホエール・シャーク (クジラザメ) や、深海魚のクジラウオ科 (Cetomimidae) とは全く関係なく、単に「クジラのように大きな魚」という意味で使われています。
このクジラウオを捕獲しようとする動きも出てきましたがうまくはいきませんでした。。
捕獲を狙うそんな大人たちを嘲笑うかのように、捕獲しようなど1ミリも頭にない3人の女児の前に現れたこともあります。
クジラウオは湖の浅瀬で日光浴をしていたといい、その姿に圧倒された女児たちは湖畔から逃げだしました。
地元の鍛冶屋が巨大な針に死んだ子豚を餌としてくくりつけ、ライン (釣り糸) の代わりに銅線を、ロッド (釣り竿) の代わりとして湖畔に立つ細めの樫の木に銅線のラインぐるぐる巻にするという巨大な仕掛けを作り上げました。
翌日その場に行ってみると樫の木が根ごと引き抜かれ湖に浮いていたといいます。
1930年代まではクジラウオの目撃は続きましたが、その後はぱったりと途絶えてしまいました。
死んでしまったのか?それともどこかへ行ってしまったのか?
しかし30年後にクジラウオはまたも現れました。
1962年8月にまたも「跳ねる丸太」が目撃されたのです。
これは30年前に目撃されたクジラウオに違いない、今回は懸賞金をかけ釣り大会が行われました。
本当にクジラウオを捕まえよう、というよりはレクレーション的なものですね、しかし400人以上の釣り人が参加し懸賞金を得ようとみなは張り切りました。
しかし小さな湖に人が集まり過ぎてしまったせいでしょうか、その喧騒がクジラウオどころか小魚たちまで驚かせてしまったようで、この大会の優勝者の釣りあげたのは重さ僅か2.9ポンド (約1.3キログラム) のパーチだったといいます。
このクジラウオがその後どうなったかは分かりません。
しかし多くの人が「動く丸太」のような生き物を目にしたのは確かです。
(ウェルズ・キャットフィッシュことヨーロッパオオナマズ)
(image credit by Wikicommons)
既知種であれば飛び切り大きなパーチの個体だったかもしれませんし、最大3メートル超に成長すると信じられているヨーロッパオオナマズ (Silurus glanis) だったかもしれません。
ミーレフォン湖のあるスコーネ県はバルト海に面していることから、海洋生物が一時的に入り込んだ可能性も少々考えられるかもしれません。
(参照サイト)
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