世界最強の称号を持つ毒蜘蛛、クロドクシボグモ。
なにせこのクモの学名である "Phoneutria" はラテン語でずばり "murderess" の意、つまり「(女性の)殺人者」を意味します。
この恐ろしいクモがいったいどこに生息するのか気になるところでしょう。
クロドクシボグモは英名を "Brazilian wandering spider (「ブラジルのさまよえるクモ」の意)" ということからも分かるとおり、中南米です。(ブラジルにのみ生息しているわけではありません)
8種類ほど確認されているクロドクシボグモの仲間ですが、最大種で体長は5センチ、足を広げると15センチ前後とかなり大柄なクモです。
そしてもっとも気になる毒性ですが、これが凄まじく一匹のクロドクシボグモで、人間の致死量の数十人分の毒を持っているといいます。
ギネスで「もっとも有毒なクモ」に選ばれています。
そしてこの恐るべきヒットマンに咬まれたときの致死率、なんと0.14%!。
えっ、たったの0.14%?
ヒットマン解雇確定です。
7000人が咬まれて死亡したのは10人だそうで、毒性は強いものの致命傷まで負う人は劇的に少ないようです。
これはこのクモの抗毒素血清が存在していることと、そもそもそ人間を襲うことを前提に進化していないことに原因があるかもしれません。
人間としては不幸中の幸いといったところでしょうか。
ただし、咬まれた後の激痛は耐え難く、しかもしばらく続くとのことで大変なことに変わりはありません。
なお、死亡者はほとんど子供ではないかと思われるので、子供は注意が必要です。
このクモは別名、「武装グモ (armed spiders)」とか「バナナグモ (banana spiders)」といわれます。
武装グモはその毒性からなんとなく分かるとして、バナナグモと呼ばれる所以は?
これは、このクモが日中は陽の光を避け、倒木などの陰や特にバナナの中に隠れる習性からそのように呼ばれます。
この習性が災い?して、クロドクシボグモがバナナの房ごとパッケージングされ、世界各地に出荷されてしまうこともたまにあるようです。
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