(image by The Sun)
■シリキレグモ
学名シクロコスミア・リケッティ (Cyclocosmia ricketti) は中国に生息する体長3センチぐらいのクモで、和名をシリキレグモといいます。
シリキレグモの仲間は10種ほど知られており、多くは中国に生息しますが、北米やメキシコ、東南アジアにも生息しています。
シリキレグモの名前どおり、腹部をど真ん中で切断したような奇妙な姿をしています。
英語圏ではその形からアワグラス・スパイダー (hourglass spider)、つまり「砂時計のクモ」とも呼ばれます。
その断面にはハンコのような左右対称の模様が刻まれていますが、この模様で種の特定が出来るそうです。
このクモは地中性のトタテグモの仲間です。
トタテグモの仲間がそうであるように、シリキレグモも触肢が長く歩脚と見分けが付かないため10本足のクモに見えます。
トタテグモはクモの巣を張る代わりに、地中に穴を掘り、その出入り口に「扉」をつくる (戸を立てる) ことからこの名前で呼ばれます。
さてこのシリキレグモ、なぜゆえに腹部がこんな奇妙な形をしているのか?
シリキレグモも同じ仲間ですから、地中に穴を掘りその中に巣を作りますが、敵に襲われたときに巣の奥まで逃げるのではなく、この平らなおしりで出入り口を塞いでしまうためなのです。
天敵に対し生身の体を晒すわけですから、この断面は他の部分より非常に固く出来ています。
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