リベイロイア・オンダトレ (オンダトラエ) (Ribeiroia ondatrae) はカエルの後肢に致命的な欠陥を発症させる吸虫です。
スタート地点は、多くの吸虫が中間宿主として利用する巻貝です。
リベイロイアの卵がラムズホーン・スネイル (ram's horn snail) という、その名の通りラム (雄羊) の角を思わせる殻の巻貝に食べられることによりライフサイクルをスタートさせます。
リベイロイアの卵がラムズホーンの体内で孵ると無性生殖により爆発的に数を増やします。
ラムズホーンは生殖能力を奪われ、生涯リベイロイアの幼生を生産し続けます。
ラムズホーンの体内でケルカリア幼生となったリベイロイアは、ラムズホーンから旅立ち、カエルやサンショウウオの幼生 (つまりオタマジャクシ) を泳いで探し回ります。
オタマジャクシに辿りついたセルカリア幼生は、後肢の肢芽領域に留まりメタセルカリアとなってシストを形成します。
これにより、寄生されたオタマジャクシは、生態になっても後肢が正常に成長しなくなります。
あるものは後肢がまったく成長しなかったり、あらぬ方向に生えたり、生えたとしても本来の運動能力を欠いていたり、または余分な後肢が何本も生えたり、、、、多いものでは20本もの後肢もしくは後肢のような突起物を生やした個体もいるそうです。
水中でも陸上でも、カエルの運動能力のキモとなるのは強靭な後肢ですが、この後肢に欠陥を与えることにより、リベイロイア入りのカエルは最終宿主である鳥やアナグマに食べられやすくなります。
めでたく最終宿主の体に移動できたリベイロイアはそこで成体となり、体内で卵を産みます。
卵は鳥やアナグマたちの糞に混じってかれらの体外に排出され、その糞をラムズホーン・スネイルが食べ、次の世代がスタートします。
(参照サイト)
out of the frog
(関連記事)
0 件のコメント:
コメントを投稿