■コロラドの山間部にカモノハシがいる ~ ファントム・カモノハシ
棲息していない箇所で目撃される動物を日本のUMA用語でテレポートアニマル (もしくはテレポーティングアニマル) と呼びます。
今回はアメリカのテレポートアニマルの話。
何度か書いていますが、テレポートアニマルは和製英語で、海外では「エイリアン〇〇」「ゴースト〇〇」「ファントム〇〇」等で呼ばれます。(〇〇に動物の名前)
ま、日本のように決まった法則の呼称はないようです。
さて今回はファントム・プラティパス (Phantom Platypuses) ことファントム・カモノハシ、日本風に言い直すとテレポーティング・カモノハシです。
要するに「オーストラリア以外でカモノハシが目撃された」ということです。
ファントム・カモノハシはアメリカ、コロラド州のサングレ・デ・クリスト山脈 (Sangre de Cristo Mountains) で1920年代から目撃が始まったUMAです。
以前にもファントム・カモノハシに似たUMAを紹介したことがありますが、そちらはアメリカ、メイン州に伝わるUMAでビルダッドといいます。
ビルダッドは民間伝承的な生物で、姿もカモノハシそのものではなく、カモノハシに似ている部分もある、といった感じです。
一方、今回紹介するコロラドのUMAはまさにカモノハシそのものだといいます。
1920年代、森林管理官のポール・ギルバート (Paul Gilbert) はサングレ・デ・クリスト山脈にあるリリー湖 (Lily Lake) で複数のカモノハシを目撃し、カモノハシ狩りをしていたと日誌に書いていたようです。
リリー湖は小さな湖で、最大長でも500メートル程度しかありません。
ギルバート氏は幾度かカモノハシの捕獲を試みたものの、結局捕まえることはできませんでした。
ギルバート氏の記録以降、ファントム・カモノハシの目撃情報は暫くの間、完全に絶えてしまいましたが30年以上経った1966年、コモ湖 (Lake Como) で二人の漁師により目撃が報告されました。
その生物は湖岸に沿ってゆっくりと泳いでおり、平らで幅広の特徴的なクチバシ、そして平らな尾を有しており、まさにその姿はカモノハシであったと証言しています。
ふたりは博物館に連絡するも (おそらくイタズラ電話だと思われ) 嘲笑されただけだったといいます。
コモ湖は最大長が150メートルほどとリリー湖よりもさらに小さい湖で、本気で探せばなんとかなりそうなところではあるのですが。
さてこのファントム・カモノハシとはいったい何だったのでしょう?
ペット等の目的で不法にオーストラリアから持ち込まれたものが逃げ出した?
動物園やサーカスから逃げ出したものでも構いません。
コロラドの山間部で複数匹が長期にわたって目撃されており、これがウソでなければ越冬し、おそらく繁殖にも成功していることになります。
寒さの厳しいコロラド山間部の湖で、逃げ出したカモノハシが繁殖しているとは恐ろしく考えにくいところです。
それぐらいなら寒さに適応した未発見のカモノハシ (に似た生物) が棲息している方がまだ可能性は高そうです。
誤認する可能性がある既知生物はアメリカビーバー (Castor canadensis) ぐらいでしょうか。
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