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2024年7月21日日曜日

ニュージャージーに実在する呪われた巨木 ~ デビルツリー


■ニュージャージーに実在する呪われた巨木 ~ デビルツリー

今回はアメリカに実際に存在するデビル・ツリー (Devil Tree)、この木は悪戯 (いたずら) をするものが絶えない大木です。

デビル・ツリーはアメリカ、ニュージャージー州バーナーズ郡マーティンズビルにある急流地帯に1本だけぽつんとそびえたつオークの大木です。

この木に悪戯をすると不幸が訪れるという都市伝説がありますが、そんなことで引き下がる輩ばかりではありません。

抑止力になるどころか、むしろこの木にイタズラをして本当に不幸が訪れるものかとむしろ悪戯を誘引している感さえあります。

キャンプファイヤーの火を囲んでの怪談話さながら、いわくつきのデビル・ツリーはむしろ肝試しに最適の存在です。

(実際のデビル・ツリー)
(original image credit by Wikicommons)

樹齢はおよそ200年、この木が呪われているというその理由にはいくつかの説があります。

代表的なものを2つ紹介しましょう。

ひとつは一家全員を惨殺した農夫の話です。

この農夫は一家を殺した後、この木に辿り着き、自ら枝にロープを括り自死を選びました、それ以後この大木は殺人鬼の呪いがかかったというもの。

そしてもうひとつはやけにリアル感のあるKKKに関するもの。

KKKはご存じだとは思いますが、クー・クラックス・クラン (Ku Klux Klan) の略称で、過激な「白人至上主義」を唱える秘密結社のことです。

信じられないことに一時は600万人を超すとてつもない会員を有していた時期もありました。

有色人種、特にアフリカ系アメリカ人に対する弾圧、リンチ、殺人を繰り返し、結成された19世紀中後半から1950年代にかけて、一説では4000人ものアフリカ系アメリカ人 (+他の有色人種) が犠牲になったといわれています。

しかし、あまりに多く把握できておらず、自分たちの先祖がそんなことをしたとは認めたくない現在の子孫はこの数は過大評価されている、実際は殺害された人はほとんどいなかったと主張する人もいます。

政治的な話になるのでKKKに関してはその存在の紹介だけ。

と、まあこういった組織ですが、彼らのニュージャージーでの有色人種のリンチをする場所にこのデビル・ツリーが選ばれたという説があるのです。

どちらの説は憶測に過ぎません、なにせ都市伝説のバックグラウンドですから。

ところで、このデビル・ツリーにはいずれの説にも「首吊り」が出ていますが、これはデビル・ツリーの枝の一本が地面と平行に伸びており、まさに「首吊り」に使われてもおかしくなく見えるからでしょう。

「呪うなら呪ってみろよデビル・ツリー」

呪いをかけられるにはこのデビル・ツリーに対し、敬意に欠ける振る舞いをすることで達成されます。

木を切り倒すという行為が一番の不敬であり、木に傷をつける、木に登る、放尿等々、多くの人々がデビル・ツリーの呪いに果敢にチャレンジしました。

早いものでは不敬を働いているさなかに既にその身に異変を感じたり、遅くとも帰途には異変を感じた体験談が山のように報告されています。

体験談として報告されている典型的な「呪い」はこの木に不敬を働いた帰途、車に乗って帰ろうとすると曲がりくねった山道で車の制御が効かなくなったり、謎の黒塗りのピックアップトラック (もしくは黒塗りのシボレー、) に執拗に追われるというもの。(真逆の「白」という説もあります)

この木を切り倒そうとした「勇敢な」輩も何人かおり、深くチェーンソーで切った生々しい跡も残っています。

しかし誰一人としてこの木の切断に成功した者はいません。

故にデビル・ツリーの都市伝説はさらなる力を増しているようにも見えます。

特にチェーンソーはかなり深く切り込みが入っているのに、どうして途中でやめてしまったのでしょう?

それを実行した人物が何者かは分かっていません。

切っている最中にその人物の身に何か異変が起きたのかも?と考えるとちょっと興味がひかれませんか?


2 件のコメント:

  1. 逆に不要な枝を剪定したり、周辺の雑草を刈ったり等の手入れをするとどうなるのでしょうね?

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  2. 樹齢200年程度で呪いの木とは随分若いですね。木の神性でなく人の業由来な辺りに文化の違いをかんじます。

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