■マグマの中に生息する大巨人 ~ チェルーフェ
今回はチェルーフェ (Cherufe)。
フルーチェみたいで可愛い響きですが、可愛さのかけらもないUMAです。
南米のチリやアルゼンチンの先住民族、マプチェ族に伝わる伝説上の巨人です。
チェルーフェはマグマだまりに生息し、肉体は岩石とマグマでできています。
その姿はヒューマノイドタイプの巨人であったりトカゲのような爬虫類タイプであったりします。
爬虫類タイプのものは、(両生類ですが) 古代、サラマンダーが火の化身的な存在であったことが影響しているのかもしれません。
ある意味、火山を司る「神」的な存在で、火山やそれに伴う地震はチェルーフェの怒りにより起こるものと信じられていました。
雷を司る雷神、風を司る風神といったように、チェルーフェも自然現象の源が擬人化され誕生したUMAといえるでしょう。
非常に悪趣味な性癖を持つ怪物で、彼の怒りを鎮めるには生贄が必要であり、人間の乙女たちを要求します。
チェルーフェは生贄として捧げられた乙女たちを捕まえるや、特に柔らかく美味い部分から平らげ、最後に残った頭部を口から吹き飛ばして大喜びするという「超」がつく変態嗜好の持ち主です。
ちなみにニッチを埋めるべく人間ではとても考えられないような過酷な環境でもその環境に適応し生息する細菌は多いですが、さすがにマグマの高温 (900~1200度) に耐えうる細菌はいません。
クマムシならいけるのでは?と思っている人ももしかするといるかもしれませんが、即死です、塵すら残りません。
現在知られている中で最も高温環境下で生存できる生物は深海の熱水噴出孔に生息する超好熱菌たちで、最低でも60度以上の環境が必要です。
今後記録は塗り替えられるかもしれませんが、現時点で最も高温に耐えるだけでなくその温度下で増殖できるのはメタノピュルス・カンドレリ (Methanopyrus kandleri) で122度の記録を持っています。
人間からすると超過酷環境下である深海ですが、メタノピュルス・カンドレリにしてみればそれがふつうであり好条件のため、低い圧力下よりも生息環境に近い400気圧という高圧下のほうが増殖できるそうです。
(関連記事)
0 件のコメント:
コメントを投稿