2022年12月1日木曜日

1942年撮影、アラバマ州ジャスパーのウエディング・デー・ゴースト


■アラバマ州ジャスパーのウエディング・デー・ゴースト

前回のゴーストネタに続き10年以上前にネット上を席巻した「心霊写真」をピックアップしてみましょう。

この写真はリズ (Liz) と名乗る女性から「アバウトドットコム (現ドットダッシュ)」の超常現象部門に投稿されたものです。

リズによれば「1942年、祖母が結婚した日に撮影された写真」ということで、そのことから英語圏では「ウエディング・デー・フォト (Wedding day photo)」とか「ウエディング・デー・ゴースト (Wedding day ghost)」と呼ばれます。

撮影された地はアメリカ、アラバマ州のジャスパー (Jasper)。

すべてではありませんが多くの心霊写真、特に人の顔のようなものが映っているものはパレイドリア効果 (Pareidolia) のひとつ、シミュラクラ現象 (Simulacra) であったり、謎の球体 (オーブ) が映っているものは玉響現象 (たまゆらげんしょう) で説明ができたりします。

(パレイドリア効果 / ロシア、ウラジミールにある湖の上空写真)
(image credit by Wikicommons)

ウエディング・デー・フォトのゴーストを見てみましょう。

野原で撮影されたであろう結婚日の写真、そんな朴訥とした雰囲気を打ち砕く気味の悪いものが映り込んでいます。

「祖母」の左肩後方です。

無秩序な草木の陰影はパレイドリアの宝庫、これは典型的なパレイドリア効果、、、で片づけるにはあまりに見事な映りっぷり、顔だけでなく左こぶしを振り上げる白装束の全身像が見事に表現されています。

これが例えパレイドリアによる賜物だとしても、ここまで完成度が高いのであればもはや心霊写真と認定してもいいのではないかという「傑作」です。

リズによれば自分の生まれる前に撮影されたこの写真は代々受け継がれていたものだといいます。

しかし気になるのは情報が少ないことと公開された写真が低解像度であることです。

(左側が全体写真からトリミング、右はトリミング状態で公開されていたもの)

ふたりが並んで映っている全体写真からゴースト部分をトリミングしてもゴースト部分をあらかじめトリミングした写真ほど鮮明にゴーストを確認できません。

では加工によるフェイク確定か?

いえいえそういう意味ではありません。

リズが全体写真とゴースト写真を別々にデジタル化したのであれば解像度が異なることはなんら不思議ではありませんから。

ではどうすれば良いのか?

この心霊写真で疑われるのは「パレイドリア効果」もしくは「写真の加工」であり、このふたつを払しょくするのは高解像度でデジタル化したもの公開するか現物を鑑定してもらうことです。

理想は現物の写真 (ネガフィルムならなお良いです) を前に、写真に写っているふたりからお話を聞くことです。

しかしリズのいう1942年の写真というのが正しい情報だとすれば、写真のふたりが当時20歳だったとしてもこの写真が公開された時点 (2009年) で87歳、そこから13年経た現在 (2022年) では健在だとしても御年100歳!

ふたりから話を聞く、というのは少々難しそうです。

代わりにリズ自身に話を聞きたいところです。

そもそも「リズ」自身、女性名を名乗っているものの本当に女性かどうかすら定かではありませんが。

しかし、パラノーマル系のネタを実名で投稿するのは世間からの受け取られ方によっては非常に危険と感じ、そういった観点から匿名を貫き通しているのかもしれません。

ここはリズに勇気を出してもらい映像の専門家に現物写真の鑑定を依頼してもらいたいところです。

(参照サイト)

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