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2024年5月1日水曜日

パタゴニアン・ネッシー ~ ナウエリート (ナウエリト)


■パタゴニアン・ネッシー ~ ナウエリート (ナウエリト)

後回しになっていた王道系UMAの紹介もこれからしていきますね。

今回はナウエリート。

南米でもっとも有名なレイク・モンスターといえばナウエリート (ナウエリト, Nahuelito) で決まりでしょう。

ナウエリートはパタゴニア (南米大陸南部のコロラド川以南の地域) のナウエル・ウアピ湖 (Nahuel Huapi Lake / Lago Nahuel Huapi) に棲息するといわれるレイク・モンスターです。

ナウエル・ウアピ湖はその外周が複雑に入り組んだ氷河湖で、またその端々に伸びた外周が川を経由し近隣の小さな湖と繋がっているため非常に形容しがたい形状をしています。

またナウエル・ウアピ湖の中央にはビクトリア島 (Victoria Island) とウエムル島 (Huemul Island) というふたつの大きな島もあり、上空から見るとさらにその形状が捕らえづらい複雑なものとなっています。


さてこの湖の名前はマプチェ語でナウエル (nahuel) が「ピューマ」を、ウアピ (huapi) が「島」を意味するといわれ「ピューマの島」と訳されます。

ピューマ (Puma concolor) は南米全土に生息しており、この土地ではそれほど珍しい動物でありませんが、このナウエルはただのピューマではなく、魔術によってピューマに姿を変えられた人間を意味するもといわれ、おそらくこの湖の名は民間伝承によるバックグラウンドに由来しているのでしょう。

それではナウエリートを見ていきましょう。

前述の通り、湖の名であるナウエルがピューマを意味する以上、ナウエリートという名も「ピューマのような生物」を意味してますが、これはたんに湖の名から命名されたUMAの名前でありピューマとは無関係です。

その姿は長い首を持つ典型的なネッシータイプのレイク・モンスターで、中にはヘビのように細長い体をもつという目撃情報もあります。


その姿からパタゴニアン・ネッシー (Patagonian Nessie) やアルゼンチナ・チャンプ (Argentina's Champ) と呼ばれることもあります。(※チャンプは北米を代表するネッシータイプのレイクモンスター)

目撃は20世初頭 (1922年) から始まりますが、ナウエリトの存在自体はヨーロッパ移民たちが訪れるずっと前の先住民族の時代からあり、数百年の歴史があります。

世界最大級の巨大な竜脚類の化石がぼっこぼっこ発掘されるパタゴニアですから、かつて未開のアフリカ地域には恐竜のようなUMAが棲息しているのでは?と期待さていたのと同様、このパタゴニアの湖も未知の巨大生物が棲息しているのではないかとかなりの期待を寄せられました。

科学的にその存在を確かめようと訪れる人もいれば、ナウエリートを殺して名をあげようとするトロフィーハンターたちも湖に集結しましたが、運よく (?) 逃げおおせているようです。

ナウエリートは珍しく数多くの写真が撮影されているのもその一つの特徴ですが、残念ながらすべて加工された画像、つまりフェイクと判明しています。

さてUMAナウエリートとは特に関係ありませんが、面白い逸話があります。

1945年4月30日、恋人にして妻 (4月29日に結婚) であったエヴァ・ブラウン (Eva Braun) と共に自死を選択したアドルフ・ヒトラー (Adolf Hitler) は、その後すぐに焼却処分されたことでその遺体は本当にヒトラー自身のものなのか疑うものも少なくありませんでした。

つまり自殺に見せかけた替え玉を使ったトリックで本物のヒトラーは逃亡したに違いない、という陰謀論です。

クラシックなオカルト系の本でもこの説は定番のひとつですし、死の直前に実は自分の正体はヒトラーだと言って亡くなる人物も何人もいたためそれなりに人気のある陰謀論です。

それの真偽は別として、このナウエル・ウアピ湖の北西の湖畔にはイナルコ・ハウス (Inalco House) と呼ばれる邸宅があり、ヒトラーとエヴァがベルリンを脱出しここで余生を過ごしたなんていわれています。

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