このブログを検索

2020年9月11日金曜日

キプロスのグレコ岬に現れるという怪物 ~ アヤナパ・シー・モンスター


■キプロスのグレコ岬に現れるという怪物 ~ アヤナパ・シー・モンスター

キプロスの南東に位置するリゾート地、アヤナパ (Ayia Napa) には古くから伝わるシー・モンスターが存在します。

目撃される地名からそのままアヤナパ・シー・モンスター (Ayia Napa sea monster) と呼ばれます。

アヤナパ・シー・モンスターがもっとも目撃されるのはアヤナパの中でもグレコ岬 (Cape Greco) です。

(グレコ岬)
(image credit by Krzysztof Ziarnek, Kenraiz/Wikimedia)

ここで怪物の目撃が?とても怪物など似つかわしくない神秘的で美しい岬です。

多くの目撃情報がある割には詳しいことは分かっておらず写真や動画はおろか目撃スケッチすら存在しません。

ですが、目撃情報からどうやら巨大なヘビワニといった爬虫類的なUMAであると考えられています。

シー・モンスターといわれているものの、いわゆる一般的なシーサーペントと顕著な違いはありません。

ここ最近はアヤナパ・シー・モンスターの正体として巨大なワニが推されています。

これは特に2008年以降、コウリス・ダム (Kouris Dam) やその付近ででワニのような姿をした生物が目撃されるようになり、それがグレコ岬のアヤナパ・シー・モンスターと関連付けられてしまったからでしょう。

このワニのような未確認生物は、「ワニのような」ではなく単にペットとして飼われていた「ワニそのもの」が脱走もしくは投棄されたて目撃されていたのではないか、ともいわれています。

ちなみにヘビはともかく海で目撃されるワニといえばイリエワニ (Crocodylus porosus) の可能性を疑う人もいるかも知れませんが、キプロスは地中海に浮かぶ島でありイリエワニとは無縁です。

また他にもアヤナパ・シー・モンスターはネッシー然とした首長竜タイプといったものもあります。

見慣れない巨大な生物の目撃はすべて「アヤナパ・シー・モンスター」と呼ばれているのかもしれません。

UMAには結構こういったものが多いですからね。

ところでアヤナパ・シー・モンスターにはもうひとつの顔があります。

この怪物は、しばしばギリシャ神話に登場するスキュラ (Scylla) と関連付けられます。

スキュラとはいったい?

スキュラとはもともとは美しい姿をした乙女です。

あるとき海神グラウコス (Glaukos) はスキュラが水浴びしている姿を偶然目にし恋に落ちます。

若く美しいスキュラです、数多 (あまた) の男たちが言い寄ってきます。

しかし恋に興味のないスキュラはかれらの求婚を全て断り、グラウコスにも同様でした。

諦めきれないグラウコスは魔力を使ってでもスキュラを手に入れようと決心します。

魔女キルケー (Circe) のもとを訪れ、魔力 (や惚れ薬) を使ってスキュラを振り向かせる方法はないかと頼み込みます。

ところが頼まれたキルケーはグラウコスに恋をしてしまうことになります。

キルケーの想い虚しくグラウコスはスキュラに心を奪われたまま。

グラウコスとの恋が成就しないのはスキュラのせいであるとキルケーは嫉妬心から怒り狂い、スキュラがいつも水浴びをする入り江に毒をまきます。

何も知らないスキュラはいつもの入り江にからだを沈めると、毒の水に浸かった体の下半身がまたたく間に怪物と化しました。

そう、その怪物と化したスキュラの姿こそアヤナパ・シー・モンスターということでしょうか?

(伝統的なタコ型クラーケン)

そもそもスキュラは一体どんな姿に変貌したのか?

変貌したスキュラの姿は諸説ありますが、基本形は上半身が美しい乙女のまま、下半身はまるでタコやイカの腕のような12匹のヘビ (または単に12本の触手) が、腹部には口中に3列のサメの歯をもつ6頭の犬の頭部が並びます。

スキュラは美しい上半身を保ったまま下半身だけが複数の生物が混在したような生物、つまりキメラ的生物と変貌したわけですが、さすがにUMAといえどこれほどの姿をしたものは存在しません。

おそらく下半身の「12匹のヘビ (もしくは触手)」という表現から巨大な頭足類、クラーケン的な生物を思い浮かべる人が多いはずです。

しかし上述の通り、アヤナパ・シー・モンスターは典型的なシーサーペント系UMAです。

それどころか地元ではギリシア語で「友好的な怪物」を意味する「フィリコ・テラス (Filiko Teras)」と呼ばれるほどの存在です。

(グレコ岬)
(image credit by Ballantyne108/Wikimedia)

これはもしかして、、、?

あの岬に現れるというアヤナパ・シー・モンスターは、怪物と化したスキュラではなく変貌前のスキュラでは?

若く美しいスキュラが水浴びしていてもなんら不思議ではない、そう思わせるほどグレコ岬の美しさは格別です。

(関連記事)




 U-28クリーチャー、100年ぶりの復活 ~ カーニバル・クルーズ・モンスター






 アラブに潜む空飛ぶ蛇 ~ アラバール



0 件のコメント:

コメントを投稿