■クレタ島で目撃された怪鳥の正体は!? ~ クレタ島の翼竜
今回はクレタ島の翼竜 (Crete Pterosaur)。
クレタ島とはもちろんあの地中海に浮かぶギリシャ領のとても美しい島です。
あんな素敵なところでミスマッチも甚だしい翼竜騒ぎが?と驚いてしまいます。
ときは1986年夏、同島のアステロシア山脈の川辺を歩いていた3人の若いハイカー (ハンターという説もあり) らによって謎の飛翔性物が目撃されました。
彼らによればその生物は暗灰色で鳥類に似るものの、翼はコウモリのそれに似ていたといい、翼の先にはかぎ爪、もしくは指のような突起物があったといいます。
頭部は、既知の生物に例えればペリカンに似ており、大きなくちばしを有していました。
目撃者の若者たちはそれを鳥類よりも翼竜に似てたと回想します。
その謎の飛翔生物は彼らの頭上を飛び去って行きました。
具体的な大きさについては触れられていないものの、一般的に「翼竜 = 巨大」といったイメージがあるので、おそらく大きかったでしょう。
さてこの生物はいったい何だったのか?
まず、現実的かつ全く面白みのないものとして、これはペリカンに似ていた、というより実際にペリカンそのものであった可能性が考えられます。
地理的に、候補としてはモモイロペリカン (Pelecanus onocrotalus) とニシハイイロペリカン (Pelecanus crispus)。
(ニシハイイロペリカン)
(image credit: Wikicommons)
特にニシハイイロペリカンはペリカンの仲間の最大種であり、最大レベルの個体なら翼開長3.5メートル超も期待できます。
生息域、体色、大きなくちばし等、ほとんどが目撃証言と大きく矛盾せず、ニシハイイロペリカンの巨体はプラスに働くでしょう。
また、ルックス的には、同じペリカン目のハシビロコウ (Balaeniceps rex) も悪くありませんが、迷い鳥としてクレタ島を訪れるには生息域からやや遠すぎるかもしれません。
いずれにしても頭部の特徴は申し分ないのですが、最も気になるのは「コウモリのような翼」です。
鳥類とコウモリでは翼は大きく構造が異なり、鳥類は羽毛に覆われているのに対しコウモリは皮膜でできています。
羽毛を被膜と見間違えるものか?と少し疑問です。
では逆にその正体をオオコウモリ類だとしたら、翼の疑問は解消されるものの、今度は大きなクチバシはどうあがいても誤認のしようがありません。
(ウマヅラコウモリ)
(image credit: Wikicommons)
せいぜいウマヅラコウモリ (Hypsignathus monstrosus) の、コウモリとしては長い吻をクチバシに見間違えた、ぐらいしか説明がつきませんが、ウマヅラコウモリの吻をペリカンのクチバシに見間違えるとも思えません。
帯に短したすきに長し。
どちらを取っても完全にしっくりくるものではありません。(だからこそUMAなんですが)
で、その正体として、さすがに翼竜生存説は個人的には推せませんが、理想としてはクレタ島に棲息する未知のオオコウモリ説です。
兵庫県ほどの大きさしかない島で、人間に見つからずにいられるものなのかという大疑問はあるものの、ペリカンのような大きなくちばしを有した奇妙なオオコウモリであれば、まさにその見た目は翼竜そのものでしょう。
ただまぁ、もっともありそうなのはやはりペリカンだよなぁ、、、
(参照サイト)
Shuker Nature
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