■人を喰うチョウザメがいる! ~ シャスタ湖の人喰いチョウザメ
今回はシャスタ湖の人喰いチョウザメ。
シャスタ湖 (Shasta Lake) はアメリカ、カリフォルニア州シャスタ郡にある人造湖です。
この湖には「人喰いチョウザメ」が棲息しているといいます。
シャスタ湖にはレイクモンスターとしては典型的なシーサーペントタイプのUMAの目撃も伝えられていますが、今回のものはそれとは別物です。
ちなみにシャスタ湖周辺にあるシャスタ山 (Mount Shasta) でもビッグフットタイプの獣人の目撃が報告されており、この地域はずいぶんとUMAで賑わっています。
さて、本題の「人喰いチョウザメ」の話に入りましょう。
特に北米やカナダの場合、水棲UMAの有力な正体の一つとしてチョウザメは頻繁に登場しますが、今回のものはもう初めから「正体がチョウザメと分かっている」ところがユニークです。
で、そもそもシャスタ湖にチョウザメは棲息しているのかというと、シャスタ湖はシロチョウザメ (Acipenser transmontanus) の一大生息地であり、十分要件は満たします。
公式で最大のシロチョウザメは20フィート (約6メートル) の記録もあり、確かにこの大きさともなれば人間など一飲みにできそうです。
古い非公式記録では更なる巨大なシロチョウザメも伝えられているため、「人食いチョウザメ」の伝説があることは全く不思議ではありません。
但し、それならただの大きなチョウザメのことでは?と思いますが、チョウザメの成魚に歯は無く、魚類や甲殻類、貝類を丸呑みします。
つまり丸呑みできる程度の大きさのものにしか手を出しません (というか出せません)。
しかもチョウザメは姿こそ幾分サメに似ているもののサメのような大きな口を持っておらず、円筒形に近い筒状の口を伸ばし、湖底や海底近くの生物を吸い上げます。
(チョウザメが口を伸ばしたところ)
(image credit: YouTube/Bazu Team)
いくら大きいシロチョウザメといえど人間を丸呑みできるはずもなく、やはり「人喰いチョウザメ」は伝説以上の存在ではないでしょう。
では全くのデタラメかというと、確かに「人喰い」に関してはそうかもしれませんが、とてつもない大きさ、重さになることは事実であり、その大きさから人喰いの伝説が生まれたとしてもおかしくはありません。
チョウザメはもともと巨大魚として有名ですが、特にシャスタ湖のチョウザメは他地域のものより大きいといいます。
それには理由があります。
シロチョウザメに限らず、多くのチョウザメは海と川を行き来し、特に産卵時は淡水域に移動します。
このシャスタ湖に貯水するためのシャスタダムが建設された際、産卵のために遡上していたシロチョウザメたちがシャスタ湖に取り残され (陸封され) たと考えられており、そのチョウザメたちはシャスタ湖で頂点捕食者となり巨大化したという説です。
それが「シャスタ湖の人喰いチョウザメ」の伝説を生んだのかもしれません。
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