■シーサーペントの正体は巨大なヘビなのか? ~ ジャワ・シーサーペント
古来より多くの目撃がありながら、いまだその正体が判然としないシーサーペント。
今回はその中から、シーサーペントの正体は文字通り、巨大なヘビ (もしくはウミヘビ) なのではないか?と思わせる、東南アジアで起きた2つの目撃証言を紹介しましょう。
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ベンといいます。
現在25歳で、ジャカルタ (インドネシアの首都) に住んでいます。
今回私が話をするのは1995年、ジャワ海 (インドネシア諸島とボルネオ島に囲まれた細長い海域) での目撃についてです。
ジャカルタ北部のサザン諸島 (ビダダリ島とベトンダン島周辺) で、とても巨大な海棲爬虫類を目撃しました。
その生物はアミメニシキヘビ (Malayopython reticulatus) によく似ており、体長は推定10メートルぐらいだったと思います。
水面を泳いでおり、近くにいた私には全く目もくれず、そのまま泳ぎ去っていきました。
その遊泳速度はとても速かったのを覚えています。
アミメニシキヘビはこの辺りでは決して珍しいヘビではないですし、体長7~12メートルに成長することで知られています。
私が驚いたのはこれらボア科 (Boidae) のヘビが島から島へと長距離を泳ぎ切る能力です。
ヘビがそれほどまで遠くに泳ぎ切ることができるとは思ってもみませんでした。
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目撃者は住んでいる地域から、アミメニシキヘビは身近な存在であることが分かります。
アミメニシキヘビはオオアナコンダ (Eunectes murinus) と並び世界最大のヘビとして知られますが、12メートルという体長は公式記録としては認められておらず、現実的なところで10メートルに達する個体がいるかどうかといったところでしょうか。
尚、投稿者はアミメニシキヘビをボア科といっていますが、アミメニシキヘビはニシキヘビ科 (Pythonidae) で、ボア科はアナコンダの方ですね。
目撃者は巨大なアミメニシキヘビがその正体と考えているようです。
さて、上記の目撃談と地理的にも比較的近い地域で目撃された、もうひとつの証言を見ていきましょう。
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1983年、フィリピンのボラカイ島 (マスバテ島と同海域) の数百メートル沖合を仲間たちと共にボートに乗っていた時のこと、巨大なヘビのようなものに遭遇しました。
自分たちのボートからおよそ50メートルかそこら離れていたと思いますが、その生物は水面から50センチほど頭部を持ち上げていました。
頭部の幅は10~15センチぐらいだったでしょうか、頭部と首の境目ははっきりと分かりませんでした。
その生物と10秒ほど睨み合いましたが、その生物は水に没して消え去ってしまいました。
この出来事が昼間に起きたこと、そして私が生物学の学位を持ち、漁業管理官であり養殖業にも従事し、さらに野生動物に囲まれて育った環境からも見慣れた生物を誤認した可能性は低いと思っていただきたいです。
この生物がアミメニシキヘビでないとしたらプレシオサウルスのような首長竜的なシルエットの生物だったに違いありません。
最初こそ島から島へと泳いで移動するアミメニシキヘビと思っていましたが、彼らが海を渡るような行動を頻繁に取るとは思えません。
それにアミメニシキヘビがあれほどの高さまで首をもたげ、辺りを見回すような仕草をする姿も見たことがありません。
だからといって海棲のヘビ、つまりウミヘビであれほど大きくなる種は私の知る限り存在しません。
私の見た生物は確実に生物であり決して流木を誤認したものではありません。
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こちらも既知生物に限ればウミヘビなどではなくアミメニシキヘビと考えているようです。
しかし、アミメニシキヘビが海を渡るようなことは頻繁に起こりえないと考えており、目撃した生物の正体がアミメニシキヘビである可能性は低いと推測しています。
が、実はアミメニシキヘビやビルマニシキヘビ (Python bivittatus) は海水耐性があることで知られ、元々遊泳が得意なうえに長距離の海水遊泳も可能なため大陸からかなり離れた小島にも移動できるようです。
そういうわけで、投稿者が思うほどアミメニシキヘビが海水に入ることは不思議なことではないようです。
但し、地上のように体を支えられない水中で50センチも首をもたげていたという証言はとても興味深いもので、水中に没して確認できなかった体を含めると全長はとんでもない大きさだったかもしれませんし、そもそもヘビではなかったかもしれません。
首長竜はちょっと行き過ぎかもしれませんが、このふたつ目の目撃情報はUMAのシーサーペントを彷彿とさせ、なかなか夢のあるものではないでしょうか。
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