■映画にもなった獣人界のスター ~ ファウク・モンスター
今回はファウク・モンスター (Fouke Monster)。
アメリカ、アーカンソー州のファウクで目撃されたためこの名で呼ばれますが、後述する映画の影響でボギー・クリーク・モンスター (Boggy Creek Monster) と呼ばれる方が多いかもしれません。
ファウク・モンスターはビッグフットタイプ、つまり典型的な獣人系のUMAです。
全米中で目撃のあるビッグフットにはその目撃される地域により個別のニックネームを持つものも少なくありませんが、ファウク・モンスターはその中でも最も有名な部類に入ります。
19世紀半ばよりその存在は知られていたものの、大きな話題となったのは1960年代以降、特に1972年にファウク・モンスターを題材にした疑似ドキュメンタリー (モキュメンタリー) 映画「ボギークリークの伝説 (The Legend of Boggy Creek)」で世界的な知名度を手に入れました。
(ボギーグリークの伝説 / ポスター)
(image credit: Dread Central via Wikipedia)
身長は7~10フィート (約2.1~3.0メートル)、黒く長い毛で全身が覆われており、沼地を好むことからか毛が濡れていることも多く、スカンクのようなかなりの悪臭を放つといいます。
ここら辺の特徴は沼沢地を好むハニー・アイランド・スワンプ・モンスターや悪臭で有名なスカンク・エイプといった他の獣人系UMAのミックスといった感じです。
特に目撃が集中したのは映画公開前後の1971~1974年頃で、僅か人口500人の小さな町、ファウクは、この時ばかりは大きく賑わったに違いありません。
現在でも目撃は細々と続いていますが、映画を生み出すきっかけとなったフォード夫妻の遭遇体験を紹介しましょう。
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1971年5月2日の夜、エリザベス・フォードがソファで寝ていると、何者かが窓の外から手を伸ばし彼女を掴もうとしました。
彼女は驚き恐怖を感じつつも、咄嗟にそれをクマの腕だと思ったといいます。
しかし、振り返ってその姿を見ると、それは決してクマではなく未知の類人猿であることに気付きます。
彼女は大声をあげて助けを求めると、夫のボビーと彼の弟ドンが大急ぎでかけつけ怪物を追い払いました。
夫妻はすぐに護身用の銃を取り出すと怪物めがけて数発発砲するも怪物はまんまと逃げ去ってしまいました。
手応えはあったといいますが血痕は見つからず、おそらく全弾命中しなかったようです。
警察を呼び、フォード夫妻の家周辺を広範囲にわたり捜索が行われましたが怪物を発見することはできませんでした。
しかし窓の周辺やポーチの外壁は何者かによって剝がされた跡が、また家の近辺で三本指の大きな足跡が発見されました。
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さてこの足跡についてですが複数採取されており、その中にはファウク・モンスター騒ぎに乗じてつくられたフェイクも含まれているかもしれません。
というのも獣人のトレードマークともいえるビッグフット (「大足」) の名前の由来となった大きな足跡 (長さ42センチ、幅17.5センチ) のものもあれば、かぎ爪が3つの既知の生物に当てはまらない謎の足跡までタイプの異なるものがいくつも発見されたからです。
で、どうなったのか?というと、もちろん、というと言い方もおかしいですが、この事件は未解決であり、真相は闇の中です。
しかしファウク・モンスターを題材にした映画も複数作成され、UMAとして歴史に名を刻んのだのは確かなようです。
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