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2025年6月23日月曜日

存在しないトルティーヤを食べた


■存在しないトルティーヤを食べた


今回はタイム系のグリッチ。

タイム・グリッチの中ではいわゆる何十年も何百年も前の時代に一瞬だけタイムリープするような体験談もあるものの、今回のように数分後の未来を体験するという超近未来系グリッチも比較的多いような気がします。

この一瞬だけのタイム・グリッチは体験したことはありませんが、自分の身に起きてもおかしくないようで、なんとなく親近感が湧くものです。

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数年前のことです、起床して母のいるキッチンへと向かいました。

テーブルにつき、私は朝食用の皿を目の前に置きました。

キッチンではここ数年いつもそうであるように母が私のためにトルティーヤを焼いてしました。

まもなく母は私のところへやってくると、黙って焼き立てのトルティーヤを私の皿の上に載せてくれました。

母はすぐにカウンターに戻ると、追加のトルティーヤを焼き始めました。

私は母の背に向かってお礼を言い、トルティーヤを食べる前に皿に載ったトルティーヤをじっと眺め「焼き加減も形も完璧なトルティーヤ」だと思いました。

その見た目に満足した私は皿の上に欠片一つ残さず、奇麗にたいらげ、とても完璧なトルティーヤだったともう一度母にお礼を言いました。

しかしなぜか母は私が声をかけても返事をしませんでしたが、もう1枚を焼き上げるのに忙しくてそうしているのだろうと思いました。

返事のない母に向かって、私は今のトルティーヤの出来がいかに完璧で素晴らしかったかを話し続けましたが、やはり反応はありませんでした。

そして母はやっと口を開きましたが、それは予想外の驚くべきものでした。

母は私にトルティーヤを渡していないどころかまだ1枚も焼き上げてすらいないといったのです。

彼女は真顔でしたが、私をからかっているのだろうと思いました。

私は椅子から立ち上がり、母がトルティーヤを作っているカウンターまで歩いていくと、そこには焼きあがっているどころか、まだ生地を成型すらしていないトルティーヤがフライパンの上に載っていました。

その時、私はいったい何が起きているのかわからず、そしていまだにその時の混乱が続いています。

私は母から配膳されたトルティーヤを欠片一つ残さず食べてしまったため、母親に証拠を示すことができませんでした。

母は私のお礼に返事をしなかったのは、渡してもいないトルティーヤのお礼を言っているので、意味が分からないためにそうしたといいました。

母はトルティーヤを焼き上げてもいなかったし、私の席にすら近づいていないといいました。

私は一度テーブルに戻りましたが、落ち着かずまた立ち上がって母親のもとへ近づきました。。

ちょうどその時、母は「1枚目のトルティーヤ」を焼き上げたばかりでした。

そのトルティーヤはまだフライパンの中にありましたが、それは数分前に私が実際に食べたあの「焼き加減も形も完璧なトルティーヤ」と寸分違わぬものに見えました。

一体その時に何が起きたのか、いまだに理解できません。

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(参照サイト)
reddit



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