■漫画家の斎藤潤一郎が目撃した多摩川の奇獣 ~ タマガワ・ビースト
今回はタマガワ・ビースト (Tama-gawa beast / Tama River beast)
漫画家の斎藤潤一郎さんが目撃した謎の生物です。
名前に「多摩川 (タマガワ)」とつけるとリバー・モンスターに感じてしまいますが、完全に陸棲、またかなりの高確率で哺乳類と思われます。
多摩川沿いのどのあたりで目撃されたのか分からないためタマガワ・ビーストと呼ぶことにしますが、詳細な目撃場所の情報が分かったら名前を変更するかもしれません。
さてタマガワ・ビーストは斎藤さんが「多摩川沿いの遊歩道で見た謎の生物」としてXに投稿したもので、
「背中から尻尾にかけての骨格はハクビシンっぽかったが、脚が長くて (体高が高くて)目がギョロッとデカかった。」
「マジで見たんだよ…バイト行く時に…」
とコメントを添えています。
(タマガワ・ビースト)
(image credit: 斎藤潤一郎さん)
イラストを見ると、コメント通り頭部の大きさに比してとても目が大きいのが分かります。
また吻 (鼻先) がとても長く伸びており、首が短く耳が無い (もしくは目立たない) といった点も一層この生物を奇妙なものに仕立て上げています。
また背中のラインこそハクビシン (Paguma larvata) に似ているものの体高がとても高かった証言している通り、確かにハクビシンにしてはあまりに脚が長すぎます。
斎藤さんも証言している通り、ハクビシンが正体である可能性は極めて低そうです。
写真ではなくあくまで目撃スケッチのため、実物も全くこのままではないかもしれませんが、吻の長さや足の長さといった「イメージ」は強く焼き付いているでしょうし、シルエット的には実物とイラストは大差ないでしょう。
但し、体長、毛の色や毛の長さ、動き方等々、もう少し情報があったら良かったのですけどね。
ご本人様から是非追加情報を聞いてみたいですね。
では正体は何か?
こんな生物が日本に棲息しているとは聞いたことがありませんが、少なくとも「異常に大きい」とか「溶け込むように空気の中に消えていった」というようなパラノーマルな特徴を持っているわけではありません。
あくまでちょっと見慣れない哺乳類、といった感じです。
(ニホンアナグマ)
(image credit: Wikicommons)
全体的なプロポーション、吻の長さから単純に垂れ耳の犬じゃないのか、といった可能性も否定はできませんが、耳が目立たず吻が長いことからニホンアナグマ (Meles anakuma) の可能性を推したいところです。
疥癬に罹ったりしている場合、毛が抜けて痩せると特に吻が長く見えますし、奇妙な見たこともない動物に変貌することもあります。
(ブタバナアナグマ)
(image credit: Wikicommons)
日本には生息していませんが、特にブタバナアナグマ (Arctonyx collaris) なんかは個体によっては吻がとても長く、タマガワ・ビーストとよく似たシルエットをしています。
目がとてつもなく大きく見えたのも、ニホンアナグマにしろブタバナアナグマにしろ、目の周りを囲むようなカラーパターンがあるため「大きな目のように見えた」と考えることもできます。
疥癬に罹り痩せ細ったイノシシも全体的なプロポーションとしては似る可能性がありますが、尾の長さから候補からは除外かなぁ。
(参照サイト)
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