■フランス産、巨大エスカルゴ? ~ ル・カルコル
今回はル・カルコル (Lou Carcolh)、珍しいフランスからのUMA、というか民間伝承上の生物です。
ル・カルコルはフランス南西部のランド県 (Landes) のアスタング (Hastingues) の地下洞窟に生息しているといわれるUMAです。
このカルコル (Carcolh) という言葉はスペイン語でカタツムリの意である "caracol (カラコル)" に由来するといわれています。
アスタングはドーム状の丘の上にあることからカタツムリの殻に例えこのUMAと同じル・カルコルと呼ばれます。
スペイン語の「カタツムリ」に由来する名前を持つことからも軟体動物系のUMAであることは容易に推測できるでしょう。
しかし、ル・カルコルの大きさは陸棲の巻貝の常識を超越しており、殻の大きさだけで「家」ほどもあるといわれています。
(ペバシコンチャ・イマニスの大きさ)
(image credit: Wikicommons)
比較するのもばかばかしいですが現生最大の陸棲巻貝であるアフリカマイマイ (Achatina fulica) で殻高は20センチほど、絶滅種の知られている史上最大の陸棲巻貝でペバシコンチャ・イマニス (Pebasiconcha immanis) で殻高30センチです。
さらに陸棲という制限も取り払い水棲 (海棲) にまで範囲を広げればカンパニーレ・ギガンテウム (Campanile giganteum) の殻高120センチという記録があり、知られている史上最大の腹足類となります。
(カンパニーレ・ギガンテウム)
(image credit: Wikicommons)
とんでもない大きさですがル・カルコルと比較すると虚しくなります。
しかし幸か不幸かル・カルコルはその名に反しカタツムリではないといいます。
見た目こそカタツムリに似ているものの、その正体は爬虫類であり、ヘビだというのです。
つまりは「カタツムリのような殻をもったヘビ」がル・カルコルの正体だといいます。
頭部の口周辺に幾本ものとてつもなく長い触角をもち、動きは鈍いものの油断しているとその長い触手で捕えられ、殻の中に引きずり込まれ人間であっても食べられてしまいます。
ル・カルコルは爬虫類といわれながらも、その這った跡が腹足類がそうであるように粘液として残るため、その足跡を見つけたら進行方向と逆方向 (どうやって方向を見分けるかは不明) へ逃げるべきだといいます。
全くの民間伝承かといわれるとそれもまた微妙で、この大きさや見た目そのままだったかどうかは分かりませんがル・カルコルの目撃者も存在します。
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南米のサチャママとか、日本の出世法螺とか、巻貝と蛇の組み合わせって世界的にありますよね。昔の人はなにかこの2種類に関係があると考えていたのでしょうか
返信削除コメントありがとうございます。
削除昔は爬虫類とか小型の生物はみな虫と考えられていたので、ヘビと軟体動物なんかも混同されていたんじゃないですかね。ヘビと軟体動物のハイブリッドはそういった名残のUMAかもしれませんね~