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2024年10月16日水曜日

種子島の珍獣、ウシウマは絶滅していない?


■種子島の珍獣、ウシウマは絶滅していない?

かつて種子島にはウシウマという日本固有のウマが棲息していました。

はてさてウシウマとは?

とても小柄なウマで体高は1メートル、体長も1.5メートルしかありません。

ウシウマ (牛馬) と呼ばれるのは体毛 (縮れた短い下毛のみ) と尾 (無毛) がウシに似ているためといわれています。

まあ要するにほとんど体毛のない小さなウマです。

日本の在来馬、どさんこ (北海道和種) や木曽馬 (きそうま)、トカラ馬等、ほぼそのルーツはモウコウマと考えられていますが、このウシウマもモウコウマが祖先と考えられています。

モウコウマ自体、体高が1.2~1.4メートルと小柄ですが、ウシウマはそれよりもさらに一回り小さく、突然変異によるものではないかといわれています。

(実際のウシウマ)
(image credit: Wikicommons)

いつ頃からいたのかはっきりしていないものの、少なくとも17世紀には存在していたようです。

数は少なく常に絶滅に瀕していたものの、より温暖な種子島で繁殖が試みられると功を奏し、繁殖頭数60頭程まで回復したといいます。

しかしそれをピークにまたも数が減り始め、20世紀に入るころには僅か1棟を残すのみ、絶体絶命のピンチでしたが在来馬との繁殖に成功、少ないながらも数は徐々に増えはじめ、更に天然記念物にまで指定されたことでピンチを脱したかに思えました。

その矢先、太平洋戦争が勃発、食糧難に陥った日本はウシウマのそのほとんどを食料としてしまったことで激減、そして飼われていた最後の1頭が1946年6月に死亡、ついに絶滅、、、

とまあ3世紀半ほどの間、ギリギリの頭数で綱渡りのような繁殖を強いられてきたウマです。

この絶滅したはずのウシウマですが、1987年、種子島北方の西之表市 (にしのおもてし) で観光客によりよく似た生物を目撃したと報告がありました。

絶滅したと考えられている時期から40年余り経っています。

人気・知名度共に足元にも及びませんがタスマニアタイガーと似たような存在ではあります。

ちなみにウシウマが血を引くというモウコウマの寿命は20~40年、実は最後のウシウマ (と思われていた個体) が亡くなった時期に密かに野生化していた数頭のモウコノウマが野生化し、目撃されたのかも?

もしかすると今でもひっそり、、、

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