(image credit by BBC)
(北米の巨大巻貝トゥリプロフュスス・パピロスス (Triplofusus papillosus))
■超巨大巻貝 ~ オーストラリアン・トランペット (アラフラオオニシ)
世界最大の巨大巻貝 (腹足類) はいくつか候補がありますが、最有力はこのアラフラオオニシ (Syrinx aruanus) です。
英名をオーストラリアン・トランペット (Australian trumpet, 「オーストラリアのトランペット」) といい、潮間帯から水深50メートルぐらいまでに生息します。
成体はの殻長は70センチまで成長し、最大個体は殻長は91センチ、体重18キロという記録があります。
これは現存種はおろか、現時点で知られている化石種最大の腹足類、始新世に生息したカンパニレ・ギガンテウム (Campanile giganteum) と互角 (殻長90センチ) に渡り合うほどの巨大さです。
アラフラオオニシという一風変わった和名は、かれらの生息域であるオーストラリア北部とニューギニアの間にあるアラフラ海 (Arafura Sea) に由来します。 (「アラフラ海」+「大きい」+「螺 (にし, 「海生巻貝」)」)
肉食性ですがそのターゲットが珍しく、ゴカイやイソメなどの多毛類を専門とします。
その大柄な体躯から、多毛類の中でも体長1メートルにも及ぶ大物も狙いますが、なにせ地中に掘ったチューブ状の穴倉に潜り込んでしまうかれらをどうやって捕食するのか?
アラフラオオニシはそういった輩を捕食するのに特化した伸縮性の吻 (ふん) をもっており、この最大25センチも伸びる吻を使い、地中に潜ったゴカイを引っ張り出して食べるようです。
大きな殻はコレクションとして高値で取引され、また肉も食用とされているようです。
(参照サイト)
QUEENSLAND MUSEUM
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