(original image credit by Wikicommons)
■南極、ボストーク湖の巨大頭足類? ~ オーガニズム46ーB
さーて、お久しぶり。
南極にはとてつもなく超巨大な湖があります、ボストーク湖 (Lake Vostok) です。
世界最大 (表面積) の湖ランキングでぶっちぎりの大きさを誇るカスピ海はまあおいといて、2位以下の上位ほとんどは北米大陸かアフリカ大陸に集中しています。
そんな中、ひょっこりと16位に登場するのが前述の南極のボストーク湖です。
ちなみに表面積ではなく容積 (貯水量) となると6位まで上昇します。
さてこのボストーク湖、仮に南極に行く機会があったとしてもその壮大な景観を眺めることはできません、なにせ分厚い氷の下に存在する氷底湖 (ひょうていこ) ですから。
しかも南極ツアー観光用?に数メートル掘削した程度でお目にかかれるものではなく、地表から4000メートル近くも地下に存在します。
(ボストーク湖のイメージ)
(image credit by Wikicommons / Nicolle Rager(Public Domain))
ちなみに氷底湖自体はそれほど珍しいものではなく、現在まで400以上も発見されています。
尚、このボストーク (Vostok) という名は19世紀初頭、南極大陸を発見した候補のひとりとして名高いベリングスハウゼン (Fabian Gottlieb von Bellingshausen) が乗船していた軍艦の名前で、1957年、南極大陸に建設されたロシアの基地 (ボストーク基地) の名前でもあります。
そのボストーク基地のはるかはるか下に佇むのが巨大なボストーク湖というわけです。
さて巨大な湖には必ずUMAが棲んでいるもの、もはやUMA界では当然の話、それが南極のボストーク湖といえど例外ではないのです。
ロシアの国家的プロジェクトによる30年にわたる掘削の末、2012年2月5日、ついに人類はボストーク湖に到達したのです。
(ボストーク基地)
(image credit by Wikicommons)
人類初のボストーク湖調査隊メンバーのひとり、ロシアのアントン・パダルカ博士 (Dr. Anton Padalka) によれば、調査隊が湖に到着した初日に怪物と出会ったといいます。
怪物の名は仮名というかコードネームというかオーガニズム46-B (Organism 46-B) と呼ばれています。(ロシア名は不明)
ちなみにオーガニズムは単に「生命体」という意味です。
調査隊の人数等、詳細なことは分かっていませんが、最低でも3人以上であったことは分かっています。
調査隊のメンバーたちが湖に入りサンプルの採取や湖の地形等を調査している最中にオーガニズム46-Bは突如として現れたといいます。
その姿はイカに似ているともタコに似ているともいわれ、とにかく頭足類を彷彿とさせる姿をしていました。
推定体長は約10メートル、7対14本、頭足類だとすれば腕であり、そうでなければ触手といったところでしょうか、細長い鞭のような器官を多数備えていました。
博士らによれば、その怪物は非常に好戦的で大柄な体を利用した直接的な攻撃だけではなく、毒を噴射するという遠隔攻撃も可能で、ハイブリッドな攻撃方法を持ちあわせていました。
実際メンバーの一人は怪物との直接の接触なくして噴射された毒により体の自由を失い、オーガニズム46-Bの餌食となったといいます。
毒で麻痺したメンバーに怪物は近寄るとそのまま抱きかかえ腕で頭部をもぎ取り貪り喰ったといいます。
恐怖で呆然とする調査隊でしたが、我に返るや岸に向かって逃げ、途中追いつかれたメンバーは手持ちのナイフで怪物の腕の一部を切り落とし、その切り落とした腕を持って逃げ戻りました。
犠牲者をなんとか最少人数でとどめることができた、、、そう思っていたものの、その切断された腕は頭足類のそれのように本体から切り落とされた後も動き続け、それどころか夜間になってメンバーの一人を絞め殺したといいます。
ロシアは公式見解としてボストーク湖でなんら生物の捕獲もそれどころか発見もしていないとしているものの、実際はオーガニズム46-Bは捕獲され、地上に運ばれたと博士は語っています。
UMAにありがちな陰謀論でしょうか。
真相やいかに、、、
さてさて、まず、黒海の巨大シーサーペント然り、チェルノブイリ・マンモス・チキン然り、ロシア (特にソビエト時代) のUMAは出所不明の、というか、日本で創作されたのではないか?という疑いのあるものも少なくありません。
これももしかししてその類では、、、と思うかもしれませんがご安心を、日本のUMA本限定のものではなく (別にそれでもいいんですけどね) ちゃんと?海外発信のネタです。
ではオーガニズム46-Bを見てきましょう。
前述の通り、博士らの証言からイカやタコを彷彿とさせる巨大な頭足類の可能性が示唆されています。
体格的にはダイオウイカを上回ると名高い巨大なダイオウホウズキイカ (Mesonychoteuthis hamiltoni) が南極付近で捕獲された実績もあり、南極に巨大な頭足類が生息していても不思議ではない!
さらにボストーク湖は推定2500万年もの間、外界から閉ざされていたということもあり、独自の生物圏が形成されていてもこれまた不思議ではない!
そう思いたいところではありますが、、、
なにせオーガニズム46-Bが生息しているのは南極海ではなく、いくらボストーク湖が大きいとはいえ外界から閉ざされた氷底湖であり、しかも頭足類の進出が地球の歴史上いまだに観測されていない淡水という、既にその環境だけでダブルの強烈なハードルがあります。
(オーストラリアのマンモス・ケイブ内 (違うかも) にある地底湖)
(image credit by Wikicommons)
そして次に、みなさん、ボストーク湖を想像するに、洞窟内にある地底湖のようなドーム状に広がる景観を想像してしまうのではないでしょうか?
地底湖の湖畔を取り囲む岩石や鍾乳洞の代わりにボストーク湖の湖畔は氷が形作っている、、、
しかし、実際のところ4000メートルという「氷の地底」であることから光が差し込まないのはもとより、湖の表面そばまで氷が覆いつくし、ほとんど空間はありません。
思い描く普通の湖の上に4000メートルの分厚く巨大な氷を乗せ塞いでしまったのを想像していただければ分かり易いかもしれません。
地表から穴を掘って到達したにしても調査隊が降り立ちベースキャンプを張るスペースはもちろんなく、それに加え4000メートルという氷によりとてつもない圧力がかかっていることからボストーク湖の水温は水の凝固点を大きく下回るマイナス3~4度。(但し、この水温で凍らない説は高圧以外の説もあり)
4000メートルの「地下」に人類が潜り込むのが至難の業というだけでなく、足場すらないためキャンプ地の建設が必須です。
漆黒の闇で怪物の腕の数すら目視できたのですからかなり強烈なライトもキャンプにはあったに違いありません。
マイナス3度と圧力に耐えるウェットスーツは可能にしても、そのスーツを着用した状態で獰猛なオーガニズム46-Bから逃げられるほど俊敏に動き回れるものなのか?
そもそもそのスーツを着用している時点で水と直接触れるわけもなく、オーガニズム46-Bの遠隔毒噴射攻撃がスーツを貫通すること自体が???です。
とまあ南極系巨大頭足類はロマンあふれる素敵なUMAなのですが「博士」のストーリーは随所に怪しいことだらけ。
、、、実はフェイクと判明しているんですね。
こうなってくると、ボストーク湖に到達しているという掘削自体がウソじゃないの?みたいに思う人もいるかもしれませんが、これは本当、掘削は成功しておりその日付も前述のもので間違いありません。
但し、この記事を書いている時点で人類はボストーク湖に到達していません。
もしかすると未知のバクテリア程度なら生息しているかも、といわれていますが、こちらについてはまだまだ調査段階。
(ヨミノアシロ)
(image credit by Wikicommons)
ちなみに海ではありますが、現時点で最も深海に生息していると考えられている魚類は学名が「深海の小さな芽」を意味するアビソブラトゥラ・ガラテアエことヨミノアシロ (Abyssobrotula galatheae) で水深8370メートルで捕獲されたと言います。(確実ではない)
ボストーク湖にもバクテリア以上の大きな生物、それこそオーガニズム46-Bの縮小版のような頭足類が生息していることを期待してみましょう!
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よく4千メートルも氷を掘ったものだね
返信削除予算のあるB級映画みたい。
返信削除確か、ドリルで掘削した穴が届いただけで、人間が降りれるほどガッツリとは掘ってないんすよね。もちろん偉業だし、下手に大きく掘るとお互いに汚染しちゃうからそれが正しいんだけど。
返信削除掘れても人が降り立てるのかは疑問
返信削除十年以上このサイトに訪れています楽しいです。
返信削除長らく閲覧頂いてありがとうございます!
削除ちょっと忙しくて更新できてませんが再開&新サイト立ち上げ予定です。
これからもよろしくお願いいたします。
もう更新されないのかな…
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