■まるで宝石 ~ ジュエル・キャタピラー
中南米にはダルセリド・モス (dalcerid moth) と総称されるイラガの仲間がいます。
80種以上知られるダルセリド・モスの仲間ですが成体はそれほど眼を引く存在ではありません。
しかし、子供自体 (幼虫時代) はとても顕著な特徴を持ちます。
(image credit by Beauty will save)
このガの仲間は子供時代、みな半透明のゼラチン質で覆われているのです。
指に巻けば婚約指輪として使えそうなほど綺麗なイモムシで (ないない)、その綺麗な姿から「ジュエル・キャタピラー (Jewel caterpillar)」、つまり「宝石イモムシ」と呼ばれます。
大きさも概ね1~2センチ程度、小さい上に綺麗であることから、昆虫嫌いの人でもそれほど嫌悪感を抱かないのでは?と思わせるイモムシです。
ただし、中にはやや毒々しい色や腐ったホットドッグみたいなジュエル・キャタピラーもおり、全部が全部、宝石のようではありません。
なお、この美しさの秘訣、体全体を包み込むゼラチン物質はぬるぬるべたべたで、まるでナメクジ (slug) のようとも形容され、ジュエル・キャタピラーならぬ、スラッグ・キャタピラー (slug caterpillars)、つまり「ナメクジイモムシ」と悲惨な裏ネームを持つことも付け加えておきましょう。
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