■摩周湖にはクジラほどの巨魚が棲息するという ~ 巨大アメマス!
北海道川上郡弟子屈町 (てしかがちょう) にある摩周湖 (ましゅうこ) のUMAといえば巨大ザリガニ。
おそらくはウチダザリガニ (Pacifastacus leniusculus trowbridgii) の超巨大個体ではないかと考えられています。
アメリカ原産の外来種のため、ロマンあるUMAといえど特定外来生物に指定されており各地域で駆除が進められており、その存在は微妙な立場にあります。
(摩周湖の巨大ザリガニ)
さて、摩周湖には非常にマイナーながらもうひとつのUMAの噂があります、「巨大アメマス (Giant Amemasu)」です。
日本のUMA本ですらそっけない紹介で終わるこの「摩周湖の巨大アメマス」ですが、なぜか海外では「AMEMASU」という名のUMAとしてむしろ日本より詳しく紹介されているほどです。
「巨大アメマス」というより「AMEMASU」とか「O-AMEMASU (オオアメマス)」という名のUMAとして扱われている感じです。
で、日本に伝わる「摩周湖の巨大アメマス」ですが、アメマスって、まさかあのサケ科のアメマス (Salvelinus leucomaenis leucomaenis) のことですか?となるでしょう。
その質問にはイエスともノーとも答えるしかありません。
アメマスはいわゆる海に降りる降海型をアメマス、河川にとどまるも陸封型はエゾイワナと呼ばれますが、陸封型はせいぜい大きくても30センチ程度、海に降る降海型だと通常60~70センチ、中には最大1メートル近くまで成長するモンスターアメマスもいるといわれています。
1メートル、しかもアメマスということを考えれば信じ難いほどの巨大魚ですが、UMAを名乗るには若干期待外れ (失礼!) ではあります。
しかし摩周湖は閉ざされた湖、つまり流入する河川も流出する河川もありませんから、アメマスが棲息していたとしても強制的に陸封型のエゾイワナとなってしまいます。
さらにいえば摩周湖にアメマスが棲息しているのか?というそもそもの疑問もあります。
ですがそんな細かいこと (?) は気にするに値しないかもしれません、摩周湖の巨大アメマスは既知のアメマスと単に名前が同じだけかもしれませんから。
なにせ摩周湖の「巨大アメマス」の大きさは既知のアメマスの陸封型・降海型の大きさの違いなんて誤差程度にしか感じられないほどだからです。
メートルやセンチといった絶対的な寸法での大きさは分かりませんが、摩周湖の巨大アメマスの大きさは「クジラほど」と表現されています。
それどころかその大きさはクジラでも足りず、湖の端から対岸に届くほど。
ある時、水を飲みに来た鹿を丸呑みにしたところ、鹿の角が内臓を切り裂き致命傷となって死んでしまったといいます。
その死んだアメマスを放置すると洪水が起きる、なんて話もあります。
大きさはともかく、巨大アメマスの存在はナマズに似ており、日本では地下のナマズが暴れ地震を引き起こす、と考えられていたのと同様、アイヌの人々はアメマスが暴れ地震を引き起こすと考えていたといいます。
アイヌの伝承は古くからあると考えられるのであまり参考にはなりませんが、摩周湖には1920年代にヒメマス (降海型はベニザケ)、ニジマス (降海型はスチールヘッド)、エゾウグイが放流されそれらが棲息しているようです。
UMAとして現実的な線で考えれば、彼らの中のより巨大に育った個体を「摩周湖の巨大アメマス」と呼ぶにふさわしいかと思います。
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最近日本のUMAの紹介が多くて嬉しいです
返信削除コメントありがとうございます。
削除日本のUMAはあまり紹介していなかったので、最近はご当地UMAの情報も多く寄せられていますし、予約投稿を差し替えて日本のUMAを優先的に紹介しています。
今年いっぱいほぼ予約投稿済みで明日以降、2週間ぐらいは海外UMAになっているので少し差し替えて日本のUMAも混ぜておきますね。