■夢は食べないが人を喰う、巨大バク ~ ガゼカ
バクは夢を食べるといわれていますが、それは妖怪の獏 (ばく) の方で、妖怪の獏と姿が似ていることから日本ではこの動物をバクと呼びます。
なので本当は動物の方は夢は食べません。
さて獏は中国から伝わったものですが、これはもともとマレーバク (Tapirus indicus) がヒントになっているのではないか、なんて言われており、それが本当であれば相互に深い関係性があることになります。
中国にマレーバクは生息していませんが、今から3500年ほど前までは中国南部ではバクが棲息していたともいわれています、信憑性は分かりませんが。
では妖怪じゃないくてUMAの話に移りましょう、ま、妖怪みたいなもんではありますが。
今回はパプアニューギニアのオーウェン スタンレー山脈で20世紀初頭から目撃されるUMA、ガゼカ (Gazeka)。
この話の流れから当然、バクに似ています。
バクもそうですがブタに体型が似ていることもあり、ガゼカは「パプアン・デビル・ピッグ (Papuan Devil-Pig)」とも呼ばれます。
英語だとそれなりにカッコいい響きですが、日本語にすると「パプアニューギニアの悪魔ブタ」とあんまカッコよくないです。
さて、ガゼカは長い口吻 (こうふん) を持ちその頭部は大きさを除けばバクにとても似ているといいます。
大きさは超現実的な1メートルというものから7.5メートルという説もあり一定しませんが、「大きく肉食性で怖い」ということなので人間と同じぐらいかそれ以上と考えましょう。
バクらしからぬのはこの生物が二足立ちでき、さらに手には大きなカギ爪がついているという点。
そのためガゼカの正体は絶滅した巨大ナマケモノの生き残りではないか?という説もありますが、いかんせん地上棲の巨大ナマケモノは南北アメリカに限定され、現存する通常サイズのナマケモノも生息地は中南米のみのため難しそうです。
そういうわけでむしろ絶滅した (と思われる) 巨大有袋類のほうが可能性は高いのではといわれています。
(ステヌルス・スティルリンギ)
(image credit by Wikicommons)
例えばカンガルー。
巨大カンガルーであれば二足立ちが普通であり、絶滅した巨大カンガルー、ステヌルス・スティルリンギ (Sthenurus stirlingi) なんか、体高2.5~3.0メートル、体重200キロも達しました。
巨大ウォンバットと形容されるディプロトドン (Diprotodon) も悪くありません。
体長最大4メートルに体重3トン超、二足立ちできるかは怪しいですが、クマのような体型をしていたと考えられており尻もちをつく感じでなら立ったような姿勢はできたのではないでしょうか。
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絶滅動物を正体とするなら、地域的にも見た目的にもパロルケステスがちょうど良さそう。
返信削除なるほど有袋類ですし、その説は良さそうですね!
削除特徴からアリクイの大きいやつを想像しました。
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