2022年8月9日火曜日

パプアニューギニアで奇妙なハコクラゲが発見される ~ キロデクテス・マキュラトゥス

(image credit by Dorian Borcherds via The Gurdian)

■パプアニューギニアで奇妙な立方クラゲが発見される

パプアニューギニアで撮影された、なんとも不思議なルックスのクラゲです。

撮影したのはドリアン・ボーチャーズ (Dorian Borcherds) さん。

傘の形状、四隅から束になって伸びる触手から立方クラゲ (ハコクラゲ, box jellyfish) の仲間であることがわかります。

立法クラゲといえば超猛毒、一匹で60人分の致死量を抱えるキロネックス・フレッケリ (オーストラリアウンバチクラゲ, Chironex Fleckeri) が有名です。

最も人を殺しているクラゲとして有名で、刺された部位が広範囲にわたる場合、最短3分 (一説には2分とも) で命を落とすケースもあり、100%助かる血清が存在するものの、間に合わないと現在でも命を落とす危険があります。

(image credit by Dorian Borcherds via The Gurdian)

さて今回撮影されたものは1997年にただの一度だけ目撃されたキロデクテス・マキュラトゥス (Chirodectes maculatus) ではないかと考えられていますが、新種の可能性も十分あるといわれており、現時点では不明です。

わずかに2度の目撃であり、刺された人はいませんが、猛毒種の多い立法クラゲであり毒々しいカラーとリングパターンからも猛毒を有しているのではないか?と考えられています。

傘の大きさが数センチ程度の小柄なものが多い立法クラゲのなかで、キロネックスは最大50センチという超巨大種ですが、今回撮影されたものも傘の大きさが30センチほどもある大型種です。

キロネックスの触手は糸のように細長く、3~5メートルもありますが、キロデクテスのそれは長さは傘程度しかないものの、イカやタコ等の頭足類を思わせる太いものです。

クラゲには能がなく漂っている感じのものが多い中で、キロネックス然り、今回のキロデクテス然り、まるで「意思」を感じる力強い遊泳です。

こんな大型の生物が今回で2例目、もしかすると新種の可能性があるというのも不思議なことで、まだまだ海には謎の生物が潜んでいそうです。


(参照サイト)

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