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2024年5月16日木曜日

弾丸すら弾いた伝説の巨大なヘラジカ ~ スペクター・ムース


■真っ白の神々しい巨大なヘラジカ ~ スペクター・ムース

北米のUMA、スペクター・ムース (Specter Moose)。

ムースとはヘラジカ (Alces alces) の英名で「亡霊ヘラジカ」といった意味ですね。

UMAですから目撃情報にはそれなりのスーパーナチュラルな能力はないわけではないですが、少なくともその姿は巨大なヘラジカです。

雄大な角を持ち、何と言ってもその特徴は体が真っ白なこと、おそらくはアルビノによるものと考えられています。

1890年代に集中して目撃されており、初めて目撃されたのはメイン州北メインウッズのロブスター湖 (Lobster Lake) 近くです。

ちなみにこの湖、淡水なのでロブスターは棲息できませんが、それでは代わりに大型種のザリガニでも棲んでいるのかというと、そうでもなく、この湖の形状が上下逆さまにしたロブスターのハサミのような形状をしていることに湖の名前は由来します。

さてスペクター・ムースですがこの時目撃したのは狩猟案内人であり、おそらく見間違いではないでしょう。

同じ年に再度目撃があり、このときはハンターによって強力なスラッグ弾を撃ち込まれていますが、効き目はなく (跳ね返されたとも) それどころか怒ったムースはハンターに向かって突進してきたといいます。

ここら辺のスラッグ弾が跳ね返されたというのはちょっと信じ難く、そもそも当たっていないか、当たりどころが良かったか、当たったのは角だった、とにかく致命的ではなかったのでしょう。

翌年の1892年、再度スペクター・ムースは人の前に現れました。

目撃したのはニューヨークから狩猟に来ていたハワード・ヴァン・ネス (Howard Van Ness) 氏。

彼もまたこのムースにライフルを向けましたが仕留めることはできませんでした。

そして2度目の目撃の時と同様、ハンターに向かって突進してきました。

ハワード・ヴァン・ネス氏はこの時見たスペクター・ムースはラクダほどもあり、巨大な角の枝角は20以上に分岐し、体重は1トンと推定しました。

実際のところヘラジカはもともと非常に大きな生物で、大型個体ともなると肩高で7フィート超え (約2メートル)、公式記録の最大は7フィート8インチ (約2.33メートル)、体重は2,601ポンド (1180キロ) という記録があることから、スペクター・ムース級のヘラジカが実在していたとしても全く不思議ではありません。

この後、少しの間目撃は止みますが1899年に目撃情報があります。

1891~1899年に目撃が集中していることからこれらの目撃された固体は同一個体であった可能性が十分考えられます。

ライフルで撃つと逃げるのではなく反撃してくるという闘争心も似ています。

アルビノでもそうじゃなくても別にヘラジカはヘラジカですが、日本あたりだとアルビノの珍しい個体を見ると神々しく扱われ、それこそ「撃ったら罰が当たる」ぐらいの感覚となりますが、アメリカのビッグトロフィーハンターは白かろうが珍しかろうが容赦ないようです。

というか「アルビノ (白) = スペクター (亡霊)」と日本人とは全く逆の捉え方をしている文化の違いが大きいのでしょうか。

いずれにしてもスペクター・ムースの正体はやはりアルビノのヘラジカの飛び抜けて大きく成長した巨大個体だったに違いありません。

ちなみに1899年の目撃を最後に1985年までスペクター・ムースは人々の前に現れることはなかったことから、ヘラジカの寿命を考えれば1985年に目撃された個体は別個体だったでしょう。

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1 件のコメント:

  1. いきなりスラッグ弾をぶっ放すところがアメリカ人らしい

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