■発砲されてもただじっと見つめ返す ~ ウルフ・ディア
1951年、アメリカ、オクラホマ州キャルメット (Calumet) で農場を営むラウブ (Laub) 夫妻の農場に不思議な生物が現れました。
目撃したのは夫人の方です。
「体高はハイイロオオカミぐらい、体重は推定50~60ポンド (約23~27キロ)、シカのように細長い脚をもち、体型はイヌに似ていました。
頭部は形状も大きさもシカと同じぐらい、でも尖った小さな耳はシカのそれとは異なりました。
体毛は赤褐色、尾だけは黒くウマのようにフサフサして、体に不釣り合いなほど大きなものでした」
分かるような分からないような、、、UMAにありがちな巨大であったり、パラノーマルな特徴を持つわけでもなく「ちょっとばかり風変わりなシカ」もしくは「ちょっとばかり風変わりなオオカミ」といった雰囲気が伝わってきます。
これをウルフ・ディア (Wolf deer) といいます。
至近距離での目撃であり、お互いに2分ほど見つめ合ったといいます。
しかし夫人は我に返ると、牧場の牛たちが襲われやしないかと心配になり、大きな枝を拾い上げるとウルフ・ディアに向かって投げつけました。
驚いて牧場から逃げてくれることを期待してのものでした。
しかしそうはなりませんでした。
投げつけられた枝は見事にウルフ・ディアに命中、しかし微動だに反応せず、ラウブ夫人を見つめたままだったからです。
この光景を見てはじめてラウブ夫人はゾッとしたようです。
「ちょっとばかり風変わりなシカ」もしくは「ちょっとばかり風変わりなオオカミ」との考えが大きく後者に振れたに違いありません。
夫人は踵を返し、追いかけて来やしないかと不安になりながら速足で自宅に戻ったといいます。
夫に話すと、実は同じようなものを2年ほど前に見たことがある、という意外なこたえが返ってきました。
オクラホマ州での目撃は夫妻による2度の目撃だけでその後報告されることはありませんでした。
(タテガミオオカミ)
しかし1971年3月21日、オクラホマ州から大分北のミネソタ州でウルフ・ディアと思われる動物が目撃されました。
D.R.クラーク (D.R. Clark) 、H.H.クリステンセン (H.H. Christensen) という名の2人の男性が車で走っていたところ、道路沿いを流れる小川の向こう岸にシカが見えました。
しかし近付くにつれ、それが普通のしか出ないことに二人は気付き車を道路わきに停めました。
クラーク氏は車を降り近づいてみることにしましたが、やはりそれは唯のシカではなく、シカとオオカミのハイブリッド的な姿をした動物でした。
車に残ったクリステンセン氏はクラーク氏がなにやらこぶしを振ったり腕を回してウルフ・ディアを威嚇しているようでしたがウルフ・ディアは20年前のラウブ夫人のときもそうだったように、ただジッと見つめ返すだけでなんら反応しませんでした。
クラーク氏はその態度に怒りだすと車に戻り銃を持って戻ると叫びながらウルフ・ディアに向けて何発も発砲しました。
その生物は少し移動し弾丸を避けると、もう弾切れと悟ったのか、クラーク氏の行為を嘲笑うかのように川岸に寝そべりジッとクラーク氏を見ていたといいます。
クラーク氏は怒りと不気味さでそれ以上ウルフ・ディアに構うのをやめ車でその場を立ち去りました。
以前に紹介したアパラチアのノット・ディアに似ていますね。
姿だけであれば南米中部に生息するタテガミオオカミ (Chrysocyon brachyurus) に似ていることからなんらかのアクシデントで動物園等から脱走し野生化した個体ではないか?ともいわれています。
(参照サイト)
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イラストのオオカミかっこいいですね。でも、ただただ見つめてくるだけで、何がしたいんでしょうね?
返信削除コメントありがとうございます。
削除そうですね、ただ見つめるだけ、怒り狂って襲い掛かってくるよりも、何を考えているか分からない方が心理的には不気味ですよね~