■この生物を捕まえれば巨万の富が手に入る ~ カーバンクル
今回は、カーバンクル (Carbuncle)、南米チリやパラグアイ、アルゼンチンに伝わる民間伝承系UMAです。
17世紀ごろから伝わる古い民間伝承上のUMAであるため、その姿はイヌやキツネ、ネコ、ネズミ、カワウソといった哺乳類からカメ、トカゲのような爬虫類、果ては二枚貝やホタルまで多岐にわたります。
たいていの動物に共通するのは頭部に光り輝く宝石 (鏡バージョンもあり) がついているということぐらいでしょうか。
頭部に乗せているのが宝石の場合は赤く輝く宝石でガーネットやルビーといわれていますが、そもそもカーバンクルという単語自体が赤い宝石の総称で古くはガーネットを、現代では特にガーネットを指すようです。
こういった「カーバンクル = 宝石に等しい価値のある生物」といった認識から、この生物を捕まえれば巨万の富が手に入ると信じられています。
四肢動物で描かれることが多いカーバンクルですが一番面白いのは二枚貝バージョンです。
この場合、宝石は貝殻の表面ではなく貝殻の中に隠し持っており、貝殻を開いているときは遠方からでも分かるほどの輝きをその貝の内部から放つといいます。
また、優れた聴覚を持つため人間が近づいてくると殻を閉じ何に価値もない石たちに紛れその身を隠します。
但し、二枚貝でありながら足を持ち、カーバンクルと気付かれた場合は意図的に貝殻を開け、中の宝石の閃光にも近い輝きで人間の目をくらまし逃げ大須ともいわれています。
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