■毛むくじゃらのレイク・サーペント ~ アンギラ・ペルーダ
今回はアンギラ・ペルーダ (Anguila peluda)。
珍しくスペインのUMAです。
蛇のような細長い体型をした、いわゆるレイク・サーペントタイプの水棲UMAで、アンギラ・ペルーダもスペイン語で「毛むくじゃらのウナギ」を意味します。
プンタ・デ・アナガの池に棲息するといわれ、この怪物が棲息することからその池は後に「ウナギの棲む水たまり」を意味するチャンゴ・デ・ラ・アンギラ (Charco de la Anguila) と名づけられたとか。
プンタ・デ・アナガはスペイン領のカナリア諸島のひとつで最大の面積を誇るテネリフェ島 (Tenerife) の最北東端の海沿いにあるアナガ山脈に位置します。
アンギラ・ペルーダは古来より伝わるもので民間伝承性のかなり強いUMAで、地元住民たちはアンギラ・ペルーダを「悪魔の化身」と捉え退治したという言い伝えが残ります。
つまり現在は目撃されていないということです。
日本でいうと昔話に出てくる鬼が退治されたのと大して変わりありませんが、UMAの正体として敷居の高すぎる恐竜や彼らと同時代の海生爬虫類、もしくは現存するいかなる生物にも全く似ていないタイプではなく、前述の通りいわゆる「ウナギ」タイプというところに実在する (した) 一縷の望みを掛けましょう。
その「チャンゴ・デ・ラ・アンギラ」と現在呼ばれている池の規模が分かりませんが、「池」や「水たまり」と表現されることからそれほど大きなものでないことは推測できます。
淡水か塩水かも分かりませんが、ま、ウナギということにしておけばどちらでもいいでしょう。
アンギラ・ペルーダはとてつもなく大きいということで具体的な大きさは分かりませんが規格外に大きな個体のウナギということにしておきましょう。
問題はその名前の由来にもなった「毛」の方です。
捕まえて解剖したわけではないので、この毛は大きく3つのパターンが考えられます。
1つ目はその字義通り、全身に毛が生えている (もしくは毛皮を纏っている) というもの。
1個体だけの突然変異も一応これに含めておきましょう。
UMA界ではファー・ベアリング・トラウトがいますね。
(カエルアンコウ)
(image credit: Wikicommons)
2つ目はカエルアンコウ (Antennarius striatus) やその仲間のように、まるで毛のような突起が全身に生えているパターン。
そして最後に苔や水草が体全体についてしまった個体です。
1はほぼ不可能なので、2か3しかありませんが、3は川魚で実際に稀に観察されることがあるため、UMAのロマン上、新種である「2」を推したいと思います。
全身に毛のようなしなやかな突起を生やした巨大なウナギ。
その池が海に繋がっていたかは定かではありませんが、海にもほど近い地理的条件からきっと海から寄り道しただけに違いありません。
ちょっと寄り道し、居心地が割といいなと長居したところ人間たちに見つかってしまい「悪魔の化身」だなんだと大騒ぎされたため、アンギラ・ペルーダはそのまま海へと戻り、現在でも同種のヘアリー・イールはカナリア諸島の周りを泳いでいるかもしれません。
■ ■ インデックスへ戻る
(関連記事)



.jpg)
.jpg)









0 件のコメント:
コメントを投稿