■最も足の速い陸上動物はチーターではない ~ パラタルソトムス・マクロパルピス
以前に超俊足なアリとしてサハラン・シルバー・アント/サハラギンアリ (Cataglyphis bombycina) を紹介しました。
時速3.2キロメートルで走る超特急です。
あんなちっこいのに人間の徒歩並みのスピードで走り抜けることができるのです。
ピンとこないでしょうが、1秒間に自身の体長の108倍進むことができるといえば驚くでしょう。
これは人間の大きさで考えると時速720キロメートルに相当するといいます。
チーター (Acinonyx jubatus) は時速103キロメートルですが、1秒間に進む距離は自身の体長の16倍でありサハラン・シルバー・アントの1/7程度です。
まぁこれは以前に変わったアリばかり紹介していた時にアリの代表格として紹介しましたが、実は世界第3位。
アリという制限を取っ払うとまだ俊足自慢が存在します。
第2位はオーストラリアに棲息するハンミョウの一種、リバシンデラ・ハドソニ / リヴァシンデラ・フドソニ (読み方分からん、Rivacindela hudsoni)。
体長2センチ、ナミハンミョウ (Cicindela japonica) のような派手さもなく冴えないくすんだ体色ですが、その速さたるや驚異の時速6.7キロメートル。
1秒間に自身の体長の171倍進みます。
チーターにボロ勝ちしたサハラン・シルバー・アントをボロ負けさせる凄まじいスピードです。
長らく我が世の春を謳歌していましたが、思いもよらない伏兵が潜んでいることに彼らは気付いていませんでした。
いや、もしかすると彼らは気付いていたかもしれませんが、少なくとも人間は気付いていませんでした。
そいつはもしかして、みんな大好きなMr.Gでしょうか。
Gは確かに俊足であり時速5.8キロメートル、しかし、人間の体に換算すると時速320キロメートルであり残念ながらサハラン・シルバー・アントやリバシンデラ・ハドソニらと比べると見劣りします。
こういった選手権では体が大きいとやや不利になります。
んで、真のチャンピオンはというと、、、
なんとよりによって「ダニ」。
パラタルソトムス・マクロパルピス (Paratarsotomus macropalpis) の体長は0.7ミリメートルですが、1秒間に自身の体長の322倍、人間の大きさに換算すると時速2,100キロメートル、マッハ1.7です。
もう単位がマッハでちょうどいいのです。
この速さにして加速、減速、方向転換が思いのままで、彼らにとって致死的な熱さまで高温になったコンクリートも素早く駆け抜けることで死を免れることができるといいます。
ま、ここら辺、砂漠の熱せられた砂の上で焼け焦げないよう短時間で活動を済ませてしまうため、類まれなスピードをゲットしたサハラン・シルバー・アントと似ていますが、それにしてもこのダニ、凄すぎでしょ。
(参照サイト)
THE GUARDIAN
DAILY MAIL
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旧サイトで指折りに入るほど好きな記事だったので嬉しいです
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