■鰻池には怪物が棲息している? ~ ファントム・オーストリッチ (ウッシー)
鹿児島県指宿市 (いぶすきし) にある鰻池 (うなぎいけ, Lake Unagi)。
鰻池はUMAファンならおなじみのイッシーの棲む池田湖から僅か3キロ東にある火山湖です。
火山湖に多い円形の湖で直径1.3キロメートルほど、池田湖 (直径3.5キロメートル) と比べると小さな湖です。
1986年12月30日、指宿市が合併前でまだ揖宿郡 (いぶすきぐん) 山川町だった頃、この湖の湖畔で近所に住む福村さん夫婦により3つの巨大な卵が発見されました。
その中の一番大きなものは高さ15センチ、直径10センチ、重さ500グラムもあったといいます。
捕獲後、民宿「うなぎ荘」を営む三浦さんに譲渡されたといいますが、譲渡後に異臭を放ったということで穴をあけ中身を捨てたそうです。
出てきたのは緑色の液体だったといいます、臭い・色から判断して腐敗していたのでしょうか。
はっきりしているのはそれが決して鶏卵でないということです。
(オーストリア、ウィーンの博物館に展示されている走鳥類の卵)
(image credit by Wikicommons)
これだけ大きい卵となるとやはりダチョウ等、走鳥類 (平胸類) の可能性が高そうに感じますし、実際、当時もそう考えられたようです?
現生で一番大きな卵を産むのはご存じの通りダチョウ (Struthio camelus) でその重さは1.5キログラムほど、2位以下を引き離しぶっちぎりです。
その他はヒクイドリ (Casuarius casuarius) が800グラム、レア (Rhea americana) が600グラム、エミュー (Dromaius novaehollandiae) とキーウィ (特にキタキーウィ, Apteryx mantelli) が450グラムといった感じです。
(ヒクイドリの卵)
(image credit: Wikicommons)
発見された謎の卵は大きさや重さがしっかりと測られておりとても素晴らしいのですが、特に色や形状、殻の硬さといった詳細は分かりません。
そういったことからおそらく形状・色ともに特徴がそれほどない、つまり鶏卵をそのまま大きくしただけのようなものだったのではないか、と推測されます。
大きさ的にはダチョウの卵と遜色なさそうですが、大きさの割には随分と軽い感じがします。
ちなみに上記に挙げた卵の重さはあくまで一例でS~Lサイズで大きさ・重さには範囲があります。
単純な重さだけならダチョウ以外の方が近そうですが実は上記に挙げた走鳥類の卵は結構「癖」があり、ヒクイドリの卵は黄緑色、レアの卵は黄色、エミューは濃緑色、キーウィだけはほぼ白です。
(エミューの卵)
(image credit by Wikicommons)
発見された卵の色が特に述べられていないことから、ヒクイドリとエミューは違うんじゃないかと。
色だけでいったらレア、キーウィが良さそうな気がします。
但し、キーウィを飼育しているのは天王寺動物園だけ、卵を日本で手に入れるのは至難の業、物理的に到底あり得ません。
まあダチョウ以外はあってレアぐらいと言った感じでしょうか、重さ的には気になるもののやはりダチョウが本線でしょう。
一番あり得えそうなのはダチョウの卵を誰かが運んできて湖畔に遺棄し、怪物騒ぎを起こそうとした愉快犯説ですが、それだとつまらないですよね。
やはり野生化したダチョウの卵と考える方が楽しいです。
で、鹿児島でダチョウが野生化しているとは聞いたことがありませんのでテレポート・アニマル (棲息していないはずの地域で目撃される生物) 扱いしてみましょう、英語圏風に言えばファントム・オーストリッチ (Phantom Ostrich) ですね。
それ以外のUMAとしての扱いなら目撃されてはいませんが、鰻池に棲息しているであろう謎の巨大水棲爬虫類 (Lake Unagi monster)、ウッシー (Ussie) の卵といったアイデアはいかがでしょう。
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