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2024年3月15日金曜日

19世紀のスカイフィッシュ ~ クロフォーズビル・スカイ・モンスター


■19世紀のスカイフィッシュ ~ クロフォーズビル・スカイ・モンスター

今回はクロフォーズビル・スカイ・モンスター (Crawfordsville Sky Monster)。

単にクロフォーズビル・モンスターとも呼ばれます。

クロフォーズビル・スカイ・モンスターは非常に多くの衆人環視の中目撃された稀有なUMAです。

1891年9月5日夜、アメリカ、インディアナ州のクローフォーズビルの上空に今まで誰も見たことのない真っ白な生物が浮かんでいるのが目撃されました。

一説に体長18~20フィート (約5.5~6.0メートル)、幅8フィート (2.4メートル) 程とやや縦長の形状をしているともいわれますが、形を変えながら飛んでおり不定形との見方の方が強そうです。。

その生物の体の左右にはヒダ上のヒレが数対ついており、激しく羽ばたかせ高速で移動していました。

まるで現代に一大ブームを巻き起こしたスカイフィッシュのようです。

進行方向の先端、つまり頭部に位置する部分には明確に頭部と分かる部位は確認されず、また同様に尾部に該当する部分にも尾といえるような部位は見受けられませんでした。

動きはあるもののそういった動物的な器官が見られないことから無機質な物体と捉えられ後にUFO (未確認飛行物体) と関連付けて考察された経緯も持ちます。

但し、はっきり頭部といえる部位はなくても体の前方には1つだけ赤い目のような器官が確認された、という目撃証言も含まれます。

その翌日の夕方、またもその生物はクロフォーズビルの上空に現れました。

地上から300フィート (約90メートル) ぐらいの地点でその怪物はホバリングしていました。

目撃者の中には信心深い牧師たちも含まれており、その生物は悶絶の声 (音) をあげていたようだ、と後のインタビューで語っています。

当時のローカル新聞、インディアナポリス・ジャーナル (Indianapolis Journal) は連日この謎の生物について記事を書きたて、ついにクロフォーズビル・モンスター全米に知れ渡ることになりました。

しかしその後、この怪物は人々の前から姿を消し、以後、この怪物に似た目撃情報は現在までありません。

一体なんだったのか?

目撃者は何百人といたといい錯覚ではなかったでしょう。

意外なものがその怪物の正体として挙げられています。

(フタオビチドリ)
(image credit by Wikicommons)

それはフタオビチドリ (Charadrius vociferus) の群れを見誤っただけではないか、というものです。

フタオビチドリは8~11インチ (約20~28センチ) 程の鳥で北米大陸に広く生息している鳥です。

上空を飛ぶ鳥の大群が一つの巨大な生物に見えることがあります。

クロフォーズビル・モンスターの目撃情報が不定形というものや、体色が白であったというのはフタオビチドリの群れ説と矛盾がありません。

群れの端 (両サイド) の部分は密度がまばらになり、個々の羽ばたきがより明確になるためヒダ状のヒレを波打たせているように見えた可能性もあります。

群れであれば頭部や尾部が確認できなくて当然です。

当時、クロフォーズビルの町には街灯がついたばかりであり夜間の生物の観察には人々は慣れていなかったことも誤認する要因になりえます。

しかしこれはあくまで合理的に考えた一つの説であり、この怪物の正体を確実に証明するものではありません。

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