■アイルランドの恐竜 ~ アキル島のコエロフィシス
今回はアキル島のコエロフィシス。
このアキル島にあるスラヒーンズ湖 (Lough Sraheens) 付近で目撃される怪物はとても複雑な関係にあるため、旧サイトの記事から大幅にアップデートして紹介します。
旧サイトの記事は忘れてください。(笑)
まずスラヒーンズ湖についてですが、この湖はアイルランド、メイヨー州アキル島 (Achill Island) にある湖です。
ここで目撃されるUMAで最も有名なのは17世紀から知られる巨大なカワウソ、ドアーチュ (ドアル・クー) です。
今回紹介するアキル島のコエロフィシスもドアーチュに含められている文献・サイトも多いです。
しかしドアーチュは前述の通りカワウソタイプであるのに対し、アキル島で目撃される怪物は爬虫類的、もっといえば「恐竜的」です。
目撃されるUMAの姿がバラバラなのは日常茶飯事ではありますが、「カワウソの王 (King Otter)」の異名を持つドアーチュとアキル島の怪物はあまりにその姿が違い過ぎるため、本サイトでは別物として紹介ます。(同一とみなすのも、もちろんみなさんの自由です)
で、ドアーチュからアキル島の怪物を分離に成功しましたが、スラヒーンズ湖のあるこの島でも完全に陸棲のと思われるタイプと、水棲 (もしくは半水棲) のタイプのUMAが目撃されており、いずれも爬虫類的であるものの、体長・タイプがあまりに違うためこちらも分離させようと思います。
(コエロフィシス)
(image credit: Wikicommons)
今回紹介するのは前者の陸棲タイプ、これを「アキル島のコエロフィシス (Achill Island Coelophysis)」、後者を「スラヒーンズ湖の怪物 (Lough Sraheens monster)」と呼び分けます。
アキル島のコエロフィシスはその名の通り小型獣脚類タイプであり、スラヒーンズ湖の怪物は恐竜の中でも何に例えるかやや難しいですが曲竜類や剣竜といった装盾類、もしくは竜脚類タイプといえるでしょう。
このコエロフィシスのもっとも有名な目撃事件は地元住民、ジョン・クーニー (John Cooney) 氏とその友人、マイケル・マクナルティ (Michael McNulty) 氏によるものです。
1968年4月のある日の夜のこと、クーニー氏によると友人のマクナルティ氏と湖沿いをドライブしていたときのことです、彼らの証言によれば「この世のものとは思えない」生物が車の前に現れました。
(コエロフィシスの体長は2~3メートルありましたが、体高はとても引く恐竜でした)
(image credit: Wikicommons)
体長8~12フィート (約2.4~3.6メートル)、体高約2.5フィート (約75センチ) のその生物は、長く太い尾と、白鳥のような細長い首の上にグレイハウンドや羊に似た頭を持っていました。
ヘッドライトに照らされたその奇妙な生物はそのまま車の前を横切り叢へと消えていきました。
水棲UMAの調査組織、グローバル・アンダーウォーター・サーチ・チーム、通称GUST (Global Underwater Search Team) の創設者、スウェーデン人ジャーナリスト、作家、オカルト研究家のヤン・オヴェ・スンベリ (Jan-Ove Sundberg) 氏がアキル島に訪れた際、クーニー氏から謎の生物についての話を聞き、その目撃スケッチを手渡されました。
明らかにそれはカワウソ (ドアーチュ) ではありませんでした。
描かれていた絵は痩身の二足歩行する恐竜に似た生物だったのです。
スンベリ氏は独自に地元での聞き込み調査を続け、この地に謎の生物が彷徨っていることを確信します。
スンベリ氏は自国に戻るとスウェーデン博物館のカール・プレイェル (Carl Pleijel) 博士に目撃スケッチを渡し特定を依頼、 すると驚いたことに博士はそれをコエロフィシスと特定したといいます。
コエロフィシスかどうかは別として明らかに水棲生物とは思えず、恐竜でないにしても未知のオオトカゲの可能性はあるかもしれません。
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シューカー先生の紹介と掲載していた画像を見る限り、やっぱり哺乳類のモンスターという印象はありますね。でもこれは話を元に書いた絵らしく目撃スケッチじゃないので、クーニーさんの絵はもっと恐竜ぽかったのかもしれませんけれど。
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