■カリブに巨大ナマケモノがいる ~ イェホ
今回は地上棲巨大ナマケモノ、イェホ (or イエホ, Yeho) です。
北米・中南米からは多くの巨大ナマケモノ系のUMAが報告されています。
地上棲の巨大ナマケモノといえばおそらくメガテリウム (Megatherium) の影響でしょうか、南米のイメージが強いですが、実際にはメガロニクス (Megalonyx) を筆頭に広く北米大陸でも繁栄していたため本国では馴染み深い生物であり北米大陸 (アメリカ・カナダ) の巨大ナマケモノ系UMAの目撃は少なくないというわけです。
今回は北米と南米に挟まれたカリブ海諸国で目撃される巨大ナマケモノ系のUMAです。
「イェホ」はアジャ語もしくはカンバリ語で「悪魔」を意味するといいますが、この両言語は西アフリカ (特にナイジェリア) や中央アフリカの先住民族が話す言語です。
カリブ諸島のUMAが主に西アフリカの言語で呼ばれるのはなぜ?と不思議に感じると思いますが、これはかつてアフリカ西岸で捕らえられ西インド諸島 (カリブ諸島含む) や中南米に奴隷貿易で送られたアフリカ系の子孫がこの地に多く住むからです。
ただ鳴き声が「イェーホー!」だともいい、単に鳴き声から命名されて可能性もあります。
ではイェホを見ていきましょう。
イェホはキューバ、そして特にバハマ諸島最大のアンドロス島 (Andros Island) での目撃が多いといわれています。
アンドロス島沖では巨大頭足類系UMAのルスカであったりジャイアント・スカットルも存在しておりUMAでなかなか賑やかです。
体長はクマほどもあり、前肢に大きなカギ爪を持ち二足歩行もできるといいます。
地上棲ナマケモノではなく単にクマじゃないのか?というツッコミも聞こえてきそうですが、そもそもキューバにもバハマ諸島にはクマはおろか海生哺乳類を除けば大きな哺乳類が棲息していません。
キューバでは珍獣キューバソレノドン (Solenodon cubanus) やキューバフチア (Capromys pilorides)、バハマではアライグマの亜種、バハマアライグマ (Procyon lotor maynardi)、バハマフチア (Geocapromys ingrahami) や偶発的に持ち込まれた (つまり外来種) タマリン (Saguinus) 等で大柄な方であり (体重10キロ以下)、少なくとも既知種に巨大ナマケモノと誤認するような生物はいません。
というわけで誤認する生物がいない以上UMAを出すしかありません。
メガロクヌスはどうでしょう。
キューバに棲息した地上棲ナマケモノ、メガロクヌス・ロデンス (Megalocnus rodens) は最大270キロに達し、現生のクロクマ (Ursus americanus) ほどの体格だったと考えられています。
クマほどの大きさがあるいわれるイェホと大きさ的には一致、僅か4500年前に絶滅したというのも心強いところです。
パロクヌス (Parocnus) も悪くありません。
メガロクヌスほどではありませんがパロクヌスも大型の地上棲ナマケモノで80キロほどの体重に達しました。
より小型の方が発見されにくいという点ではむしろこちらの方が好都合かもしれません。
ただまあ動きの遅い大型哺乳類です、日本の1/3以下の国土のキューバならまだしも、1/150以下のアンドロス島で見つからないのかよ、という声は無視することにします。
(関連記事)
0 件のコメント:
コメントを投稿