2002年、アフガニスタンのカンダハール (Kandahar)で、タリバンの一掃作戦に参加していた米軍のとある分隊が行方不明となりました。
原因を突き止めるため、米軍は当地に特殊部隊を派遣、かれらは長い道のりを経て、岩肌の目立つ大きな洞窟の前に差し掛かった時、驚愕の光景を目にします。
無残にも破壊された米軍の装備品や武器がいたるところに散らばっていたからです。
行方不明の分隊がここで何か大きなトラブルに巻き込まれたに違いありません。
タリバンの奇襲にでもあったのか?
もしかするとその手掛かりは洞窟内にあるかもしれない。
「ダン (Dan)」という名の米兵が巨大な洞窟内を調べようと洞窟の入口に近寄ったその刹那、赤毛の巨人が洞窟内から突如飛び出してくると、巨大な槍でダンを串刺しにして抱え上げたのです。
赤毛の「それ」はシルエットこそ人間に似ているものの、身長は12~15フィート (約3.6~4.5メートル)、口から大きな犬歯をのぞかせており、明らかに人間ではなかったといいます。
特殊部隊は即座に戦闘態勢に入ると、M4カービンとバレットM82で一斉射撃し、ものの数十秒で巨人を射殺しました。
殺された巨人の体重は1100ポンド (約500キロ)、指は6本、カモシカの皮でできたモカシンを履いており、武器として槍も保持していたことから、かなり高い知能を持っていることをうかがい知ることができます。
この怪物は「カンダハールの巨人 (Kandahar Giant)」と呼ばれています。
遺体はヘリコプターで米軍基地に回収され、その後の処遇は不明、国家機密になっているといわれています。
戦闘に参加した兵士たちは全員、秘密保持契約書に署名させられ、巨人の情報を口外することを規制させられました。
そして、、、そのまま闇に葬り去られるところでしたが、2016年、L.A. マルズーリ (L. A. Marzulli) 氏がカンダハールの巨人と戦闘した兵士のひとり (匿名でK氏) とインタビュー形式でYouTube上で巨人との戦闘を暴露したのです。
マルズーリ氏は超自然現象、UFO、ネフィリム (旧約聖書に出てくる巨人, Nephilim) 等、いわゆるオカルト系を専門とする作家、映画製作者、そしてYouTuberです。
カンダハールの巨人についても、ネフィリムとの関連性を示唆し、政府はネフィリムの存在を隠蔽していると主張しており、陰謀論者でもあります。
嘘か本当かわかりませんが、アフガニスタン等、中東に配属された米兵たちの間ではこのカンダハールの巨人についての噂が広まっていたといいます。
キャメル・スパイダーこと巨大ヒヨケムシ (Solifugae) が戦争ストレスの米兵たちにとって致死性の怪物と化したほどの状況下、カンダハールの巨人についてもそれなりの信憑性を持って語られていたとしもそれほど不思議なことではありません。
が、しかし。
カンダハールの巨人はとても興味深い話ではありますが、やはり都市伝説以上のものではないでしょう。(都市伝説どころか、マルズーリ氏によるまったくの創作という噂もあるほどです。)
死体が収容されたにもかかわらずカンダハールの巨人について写真一枚、髪の毛一本提示することができず、行方不明になった分隊の組織も一切不明、そもそもアメリカ政府が「ネフィリム」の存在を隠蔽する意図が分かりません。
マルズーリ氏がUFOやネフィリムに傾倒した陰謀論者であることもまたマイナスポイントです。
Snopes はアメリカ国防省にこの点について確認すると、確かに2002年「ダン (もしくはダニエル)」という名の米兵は爆弾撤去の事故により命を落としていることは認めたものの、分隊丸ごと行方不明になったという事実はないと答えています。
とはいえ、逆にマルズーリ氏の創作という確固たる証拠もなく、「カンダハールの巨人」は都市伝説として楽しむのがいいでしょう。
(参照サイト)
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