■深海に棲息する巨大タツノオトシゴか!? ~ マービン・ザ・モンスター
マービン・ザ・モンスター (Marvin the monster) はアメリカ、カリフォルニア州のサンタバーバラ沖 (オレゴン州沖の説もあり) で撮影された謎の生物です。
1960年代初頭 (1961~1963年) に撮影された説が有力ですが、なぜかはっきりした時期は分かっていません。
当時、シェル石油がヒューズ・エアクラフトと共同開発し、海底の石油の埋蔵量を調査するために使用していた水中ロボット、モボット (Mobot) でカリフォルニア沖の海底を調査中、偶然に撮影した水棲UMAです。
(実際の画像)
現在のROV (遠隔操作型無人潜水機) のものとは異なりかなり画質が悪く、ほぼその生物のシルエットしかうかがい知ることはできません。
写真を分析した結果、体長15フィート (約4.5メートル) に対し、直径が6インチしかないという非常に細長い体型です。
撮影された角度の印象から巨大なタツノオトシゴ説もありますが、一般的にはシーサーペントの一種と考えられています。
マービン・ザ・モンスターは体を回転させながら前進する奇妙な動きをしていたものの速度は遅く、1時間近くもモボットの撮影範囲内にとどまり浮遊に近い状態でした。
UMA写真としては珍しくこの写真は全くフェイクの疑いもありません。
この生物はとても長いですが極端にボリュームが無く、UMA的には「シーサーペントの幼体」と考えることもできます。
既知生物で考えてみましょう。
じゃあまずウミヘビはどうでしょう?
この写真がどれぐらいの深度で撮影されたものか分かりませんが、爬虫類であるウミヘビは息継ぎの必要があるのでそんなに深く潜れそうもない、、、と感じてしまいますが、実は249メートルという潜水記録があります。
息継ぎせずに大丈夫なのか?と思いますが息継ぎなしに1時間ぐらいは平気で潜ることができ、中には3時間、最大8時間も潜れる種もいるとか。
大きさは?さすがに4.5メートルは無理ですが世界最大のウミヘビ、ヨウリンウミヘビ (Hydrophis spiralis) の最大個体に3メートルという記録があり (通常は2メートル以下)、大きさ的にも潜水できる深さ、潜水時間すべてマービン・ザ・モンスターの条件をクリアしています。
(サルパ)
(image credit: Wikicommons)
とはいえ、やはり現実的な路線ですとその大きさ、形状から刺胞動物のクダクラゲか尾索動物のサルパの可能性が高いでしょう。
クダクラゲにはマヨイアイオイクラゲ (Praya dubia) のように最大体長50メートルに、サルパもナガヒカリボヤ (Pyrostremma spinosum) のように10メートル以上、最大30 (最大42メートル?) に達することもあります。
いずれも微小な生物の群体ですが、時として信じられないほどの長さに成長します。
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