■チベットの巨大な湖に怪物が潜んでいるらしい ~ 文部湖の怪物
今回は文部湖の怪物。
今泉忠明さんの「謎の動物の百科」に掲載されているもので、チベットの文部湖 (もしくは文武湖、文布湖の可能性あり) に棲息する怪物です。
文部湖自体の情報が乏しく実在するのか一見すると危ぶまれますが、動物学者である著者の今泉さんの研究員も訪れており、実在する湖であることは確かです。
文部湖はラサ (チベット自治区の中央にある首府) から北西700キロ、標高4500メートルにある高山湖かつ塩水湖で、表面積は835平方キロメートルもあり、琵琶湖 (670平方キロメートル) より大きな湖です。
もしかすると中国名では異なる表記なのかも?
というわけで、文部湖は「チベットの三大聖湖 (ナム湖 (ナムツォ)、ヤムドク湖、マーナサローワル湖)」のいずれかかもしれないと思い表面積を調べてみると、ナム湖 (1,920平方キロメートル)、ヤムドク湖 (638平方キロメートル)、マーナサローワル湖 (410平方キロメートル) といずれも一致しません。
んー、というわけで表面積から判断するとチベット三大聖湖ではないように思われますが、ナム湖は塩水湖であり、かつ標高4700メートルに位置するという顕著な特徴から「文部湖 = ナム湖」である可能性は否定できません。
ま、ここはちょっと分かりませんし、あまり大きな問題ではないので文部湖はム湖を指しているかもしれない、ぐらいに思っておきましょう。
さて主役の文部湖の怪物を見ていきましょう。
文部湖の怪物は1950年代より目撃されるようになったUMAで、の中国のタブロイド紙、「北京晩報 (1958年創刊)」の1980年6月18日号で取り上げられたといいます。
具体的な大きさは分かりませんが、「巨大」な生物であり、ウシのような体は灰黒色、細長い首の先端に小さな頭部を持ち、目は大きいということです。
上記の通り、体は「ウシのよう」というだけで四肢があるのかヒレがあるのか、それとも両方ともないのか、その辺は水中に没していたためか言及されていません。
ちょっとこれだけではイメージしづらいですが、この湖の形成自体、ネッシーの故郷であるネス湖と似ているといい、この怪物は明らかにネッシーを意識して語られています。
そう考えてもう一度怪物の特徴をおさらいしてみるとプレシオサウルス系のシルエットをが浮かび上がってきます。
また、元々プレシオサウルスは海棲の爬虫類であり、文部湖が塩湖であることも淡水のネス湖よりも有利な条件であるという意見もあるようですが、さすがにプレシオサウルスは厳しいのではないかと。
この湖自体がよく分からないですが、仮に「文部湖 = ナム湖」だとして塩水湖でありそれほど魚類は潤沢ではなく、コイ科のスキゾトラクス (Schizothorax) の仲間が大型個体で数キロ程度といったところです。
ふつうに考えると川に入った陸棲の野生動物を誤認したものでは?と思います、、、
が、
チベットの人々がこの湖で筏に乗っていたところ突如渦が巻き起こり筏もろとも吸い込まれ行方不明になっててしまった、湖岸に繋いでおいた牛がいつの間にかいなくなり、なにものかに湖に引きずり込まれた跡だけが残っていた、なーんてミステリアスな話もあるようです。
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