■深海に棲息する象に似た生物 ~ ガジャ・ミナ
UMA研究家の中沢健さんが紹介している「カリマンタン島の珍獣」
中沢さんによればその生物は「象のように長い鼻、鳥のような翼、頭部に角を有した生物」だといいます。
興味深いUMAでもっと詳細を知りたいのですが、残念なことに海外でソースが発見できません。
カリマンタン島はボルネオ島のことであり、ボルネオ島はインドネシア、マレーシア、ブルネイ3ヵ国の領土ですが、英語圏ではカリマンタンはボルネオ島のインドネシア領を指すことからインドネシアのUMAではないかと推測されます。
前述の通り、この記事を書いている時点でそのものずばりのものは見つかりませんが、カリマンタンを含むインドネシア諸島にはガジャ・ミナ (Gajah Mina) というUMAが存在し、若干ながら関連性があるかもしれません。
実際のところ、カリマンタンの珍獣とガジャ・ミナの関連性は全く不明ですが、取り敢えず今回はガジャ・ミナを紹介しましょう。
まずこのUMAは陸棲ではなく水棲 (主に海棲) であり、頭部は象、体は魚の特徴を持った生物です。
つまり象と魚のハイブリッドであり、哺乳類+魚類の組み合わせと考えれば「人魚」と同系ともいえ、実際にこのガジャ・ミナという言葉は「人魚」ならぬ「象魚」を意味するといいます。
但し、その姿は千差万別で頭部が象に似ている点は共通するものの、体に関しては前述のように完全に魚的であったり、ヒレは象の四肢に似ているといったもの、さらには体も象的、つまり単に「水棲 (海棲) の象」といったものまであります。
大きさも象と同じぐらいというものからクジラほどの体長10~20メートルというものまであります。
もう一度冒頭の「カリマンタン島の珍獣」の特徴をおさらいしましょう。
「象のように長い鼻、鳥のような翼、頭部に角を有した生物」
ガジャ・ミナの頭部はゾウに似ており、魚類的な体ですが大きなヒレを持つと仮定すれば翼的であり、象に角はありませんが大きな牙を誤認したかもしれません。
というわけでピッタリとは言えずとも、その姿には幾ばくかの類似性も見受けられます。
さてこのガジャ・ミナ、ふだんは深海に生息していると考えられており、めったなことでは見ることができないものの、時折グロブスター (正体不明の謎の肉塊) として海岸に打ち上げられることがあるといいます。
象系のUMAはたくさんいますが、水棲ということと特に頭部だけが象的なことを考慮するとガジャ・ミナはその中でも南アフリカ共和国の海岸で目撃されたトランコに幾分似ているかもしれません。
ただまあトランコは象の鼻に似た器官を持った謎の海洋生物 (海棲哺乳類的) であり、象に頭部が似ているかというとそういうわけではなく、あくまで系統的に似ているだけで別種です。
(巨大な牙を持つクジラ?アタカ・カーカス)
クジラ、特にヒゲクジラ類を起源とするグロブスターの場合、下顎部分の骨格が真ん中で割れて分離するとまるで巨大な象の牙のように見えます。(例えばアタカ・カーカス等)
ガジャ・ミナは生きて目撃されるよりグロブスターとして発見される方が圧倒的に多く、そういった象的な特徴を持つグロブスターが何度も発見されたことにより、そこから生前の姿を想像しガジャ・ミナが誕生したのかもしれません。
21世紀に入った現在でもガジャ・ミナのものといわれるグロブスターの発見は相次いでおり、生きた個体の目撃も散見されます。
おそらくグロブスター類はその特徴から多くはクジラ (の死骸) が正体でしょう。
しかし、古来から伝わるUMAでありながらいまだ現役、その存在はリスペクトに値します。
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どうやらインドの神話に出てくる象頭の怪物に、マカラというUMAがいるそうです。象の頭を持つ魚として一般的に知られているそうです。
返信削除コメントありがとうございます。
削除旧サイトでマカラは取り上げているんですが、こちらのサイトに移ってからはまだ書いてないのに気付きました。(笑)
そのうちこちらでも記事にしてみますね、思い出させてくれてどうもありがとうございます。