■殺人巨大ヒヒ ~ コドエロ
今回はコドエロ (Koddoelo)、ケニアで目撃されるUMAです。
アフリカでは近い (もしくはほとんど同じ) 地域に異なる先住民族が住んでおり、その操る言語も民族間で異なります。
当然、同じものを指す単語もそれぞれの言語では呼び方が異なります。
そのためUMAに関しても同様のことが起こり、伝えられる特徴から呼び名こそ民族間で異なるものの実際は同じ生物を指しているのではないか?といったものも少なくありません。
但しそこはUMA、捕獲されているわけではなく、その特徴は目撃者の証言に頼るしかなく、本当に同じ生物を指しているかは断定できません。
今回紹介するコドエロはそのタイプのUMAです。
コドエロは一般的に巨大なヒヒといわれています。
ちなみに世界最大のヒヒは南アフリカを中心に南部アフリカに生息するチャクマヒヒ (Papio ursinus) で体長は最大1.2メートル、体重45キロもあります。
少し話が逸れますががチャクマヒヒは非常に賢く、19世紀末、ジャック (Jack) と名付けられたチャクマヒヒは鉄道信号手として働いた事実があります。
ジェイムズ・エドウィン・ワイルド (James Edwin Wide) なる鉄道信号手が怪我を負い両膝から下を失った際、彼はジャックを飼い主から買い取り車椅子を押してもらったり、駅室の掃除等の雑用をしてもらったりと身に周りの世話を手伝ってもらうようになります。
(ワイルド氏とジャック)
(image credit by Wikicommons/Public Domain)
ジャックはワイルド氏の指示をとてもよく聞き、日に日に仕事を覚えついには信号機のレバーすら自己の判断で動かせるまでになり、ヒヒでありながら正式な鉄道信号手と認められました。
ジャックは1日20セント、週に1度はビール半瓶を給料として受け取り、ポートエリザベスのオイテンハーヘの駅で病死するまでの9年もの間、鉄道信号手として働きました。
さてコドエロの話に戻りましょう、チャクマヒヒは確かにヒヒとしてそれなりに大柄ですがコドエロは「ライオンほどのヒヒ」と例えられるほどの大きさで、とても既知のヒヒに当てはまるものは存在しません。
移動は主に四足歩行ですが時折後肢二本で立ち上がる、といった動作をするといい、その大きさ、行動の特徴からからコドエロという呼び名はケニヤの異なるUMA、ナンディ・ベア(Nandi bear) の別称に過ぎないのではないか?といわれており、実際に同一と考えている人も少なくありません。
四つ足で歩くクマを巨大なヒヒと誤認したのでは?という解釈ですが、そもそもアフリカにはクマが棲息していないためナンディ・ベア自体がUMAなわけですが。
取り敢えずコドエロはクマ (ナンディ・ベア) ではなくヒヒと考え別種として取り扱いますね。
コドエロは非常に獰猛で知られケニヤ南東部の港湾都市ンガオ (Ngao) では20世紀初頭、長い間その襲撃に悩まされていたといい、多くの死者も出たといいます。
ナンディ・ベアの正体として有力視されているのがハイエナ、特に最大種のブチハイエナ (Crocuta crocuta) で、コドエロもヒヒと考えられているとはいえ、やはりブチハイエナはその正体は既知生物の中では筆頭格になるでしょう。
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